「GRUUUUUUUUUAAAAAAA」
「凶王の迷宮」そこはハイランド世界最高峰の死のダンジョン。
手に入る栄光も名誉もない、ただデストラップだけを満載したモンスターの巣窟。
その「凶王の迷宮」最深部に程近い一室で、聞く者全てに恐怖を呼び起こす狂ったケダモノの咆哮が響きわたっていた。
「GRURURURURU」
その咆哮はまさに音の塊、辺りの空気を震わせる衝撃だった。
呪力のこもった音の爆発に耐え切れず、ダンジョンの一室の天井からパラパラと石壁がはがれ落ちる。
そして、破壊を呼ぶ殺戮の雄叫びの元凶は、この死のダンジョンに巣くう凶悪なモンスターではなく…
たった一人の人間の口から発せられていた。
そう本来ならこの魔窟たる「凶王の迷宮」を制覇するはずであった人間。
その名はルクス・ブラックムーア。
グレイホーク王国の第三位王位継承者にして、誇り高き真の名誉の担い手。
眩い太陽の光を集めたような金色の髪と、曇りなき輝きを放つスカイブルーの瞳を持っていた若きかつての英雄候補。
その類まれな資質から王国中の騎士達に慕われ、彼らと共に剣を取り、攫われた同盟国の姫を救い出さんがために立ち上がった信念の戦士。
その若き王子の喉の奥から、今まさに野獣のような禍々しい叫び声が絶叫となって鳴り響いていたのだ。
「GRUUUUUAAAAAAAAAAAAAA」
姿形は昔とかわらず小柄な若者であったが、蒼天の輝きと呼ばれたスカイブルーの瞳は、瘴気を発する沼地のごとく鈍く淀み、常に微笑を浮かべていた凛々しい口元からは、ボタボタと野獣のように涎がたれ落ちていた。
鎧も衣服も、そして下穿きさえ履いていない全裸の体からは、陽炎のようにドス黒いオーラが染み出し辺りの空気を蝕んでいる。
そして、その禍々しい瘴気の元凶は、王子の首にかけられた髑髏が連なる呪われた首飾りだった。
勇者を狂わせたその品の名は、「狂戦士の首飾り」
持ち主に常人ならざる力を与える代わり、絶え間ない狂気を植えつけ、戦場において敵味方の区別なくただひたすらに戦い続けさせる、死の安息させ許さない戦士へとジョブチェンジさせるカースアイテム。
そう、今まさに若きルクス王子はその呪いのアイテムの効果により、栄光に包まれた英雄から、狂気という名の呪縛に囚われた狂戦士【バーサーカ】へと転じていたのだ。
「GRUUUUU、GRUUUU」
ただ破壊のみを求める唸り声を上げなら、狂えるルクス王子は濁った瞳でゆっくりと戦場を睥睨する。
そこは、狂戦士に相応しい弓矢や魔法が飛び交い血飛沫をあげる荒野ではなく、柔らかなクッションと肌触りのいいシーツが広がる天蓋付きの大きなベッドの上だった。
そして戦うべき相手は、重厚な鎧に身をまとった騎士や、巨大な戦斧を振りかざす蛮族ではなく……
その相手とは……
「……ルクス様…」「…ああっ…ルクス王子」「……るっ…ルクスっ」「お兄ちゃん…」
黒い翼を持った四匹のサッキュバスの姉妹達だった。
四匹共が、その類まれな美貌を凍りつかせ、目を見開き、唇をわななかせている。
そして、その4対の色の異なる瞳はただ一点に集中していた。
「GRUUUUU……ググルルルルッ」
己の内から溢れる激しい戦いへの衝動に突き動かされるルクスは、血走った瞳で目の前の美女達を吟味していた。
呆然とこちらを見つめ、怯えるだけの弱々しい存在。
なんの力もなく、ただ震えるだけの脆弱な生き物。
だが、そんな事は今のルクスにまったく関係ない。
そう、目に映る全てが敵である狂戦士【バーサーカ】ルクスにとって、そんなことはもうどうでも良い事。
ただただ全て打ち倒し、破壊する。
その呪われた狂える欲求に従い、微かに残った思考が言葉を紡ぎだす。
「グルルルル…倒ス……敵…全テ……倒ス」
濃厚な瘴気をその口から吐き出しながら、バーサーカ・ルクスは獲物達を殲滅すべく、その身を動かし始める。
「グルルル」
人間の限界を超える狂気の力を帯びた筋肉がメリメリと軋み、まるで鋼鉄の巨人が大地を揺るがすように、ズシッとベッドを踏みしめながら歩き出す。
その狂った瞳に映る四匹の獲物達を破壊するためだけに。

「……ルクス様」
レイラは乱れたシーツの上に倒れふしたまま、ゆっくりとこちらに歩み寄ってくるルクスを見つめることしかできなかった。
先程ルクスによってあっけなく振り払われたその白く妖艶な肢体は、まるで巨大な雷撃を受けたかのような衝撃に痺れ、彼女の言うことをきいてはくれない。
そして何より、莫大な魔力と魅了の力で「黒い翼」として知られるレイラの精神が、狂気が具現化したかのようなその存在に威圧されていた。
彼女の記憶では、「凶王の迷宮」に数多の名のある騎士や戦士達が訪れた頃でさえ、これ程の人間はいなかった。
いや過去に一度だけ、同じ力の奔流をレイラに感じさせる存在がいた。
それは……
「………凶王様」
目の前でケダモノのように立ち上がるルクスに満ち溢れた力は、まさに彼女達をここに招いた存在にも匹敵する程だった。
レイラは、その白い喉をゴクリと震わせ、黒い瞳を潤ませながら、目の前に迫る狂戦士の姿を呆然と見つめ続けるしかなかったのだ。

「……ぁぁっ」「…っ……」「………ぅぅ」
そして、それは長女のレイラには到底及ばないサッキュバスである次女のラフィーネ、さらにはそれよりも格段に経験の浅い三女のレン、そして末っ子のミルにしてもまったく同じだった。
変貌した王子の放つその圧倒的なパワーに、姉妹達は息をする事も忘れたかのように静止し、ただ戦いの雄叫びをあげるルクスを見つめていた。

そう四匹のサッキュバス達はただ呆然と見つめるしかなかったのだ。
「GURAAAAAAAAA」
殺戮と狂気の欲望を孕んだオーラを立ち昇らせ、空気を揺るがす咆哮をあげ、此方に向かってゆっくりと向かってくる狂戦士。
そう、その狂える力を漲らせる全裸のルクス王子のある一点……

ルクス王子同様、隆々と仁王立ちする股間を。

「きゃあーーー、ルクスぅっっ、もう最高っ、すっごいよ、すごすぎだよぉっ」
いち早く正気を取り戻したレンが、長い沈黙を破って真っ先に嬌声をあげると、フルフルと感動に打ち震える。
「はうーっ、すっっっごいですわ、こんなご立派なの凶王様以来、惚れ直しますわ」
「………あんなに硬く大きく、まさに狂戦士【バーサーカ】パワーね……ごくっ」
レイラとラフィーネも、そそり立つルクス王子の股間から一瞬たりとも視線をはずすことなく生唾を飲み込み、熱に浮かされた甘い声をあげる。
ルクス王子の股間のソレは、もう限界ギリギリまで張り詰め、天に向けてそそり立っていた。
「あふぅ、お兄ちゃん……素敵♪」
そして呪いのアイテムを持ち出した張本人のミルは、目をハート型にしてうっとりとルクスに見惚れていた。
「…グ…グル?」
脆弱でただ怯えるだけだったはずのか弱いサッキュバスの意外な反応に、ルクスの狂った思考が一瞬停止する。
「あはっ、ぐるぅ? だってもう可愛いんだから、いや〜ん、もう最高っ」
きゃうんっと三女のレンが、その伸びやかな両手を広げ、ルクスの首っ玉にしがみつく。
「ウオッ……何ヲ…」
獲物の思わぬ突撃攻撃に、ルクスは狂戦士のみが許された人間の限界を超える速度で避けようとするが、「ルクスっ大好きぃ」と能天気に笑う可憐な美少女の腕に、あっけなく抱きしめられてしまう。
「ほんとに少し前までこのご立派な物が童貞クンだったなんて思えませんわ、見事なそそり立ちで具合、うふ、このおち○ぽの初めてを頂くことができたなんて、あん、もう思い出しただけで体が疼いてきちゃいますわぁ」
「そうね、姉さん…こんな張り詰めて、それに血管まで浮き出ちゃって、まさに凶悪ね」
殺気を放ちまくるバーサーカ・ルクスの下半身の前には、いつのまにか妖艶な長女のレイラと、切れ長の瞳を潤ませた次女のラフィーネがしゃがみこみ、しげしげとそそり立つ肉棒を観察していた。
さらにはベッドの上を匍匐前進するように這いずってきた四女のミルが、うひゃあっと嬉しそうな声をあげながら仁王立ちするルクスの脚の間に潜り込むと、まじまじとその股間を下から覗き込む。
「はひゃん、こっ、こんな大きいの入るかな、あっ、タマタマもすっごく膨らんでるぅ」
「そうよねぇ、何度も言うようだけど、本当に凄いわねぇ、こんなの初めてよ」
「ごくっ…さすがです、ルクス様」
「ねぇねぇ、これミルがあげた首輪のおかげなんだよ、褒めて、褒めてぇ」
なんの怯えもなく狂戦士ルクスの周りに集まってきたサッキュバス姉妹達は、その股間でそそり立つ凶悪なまでに起立したペニスに、それそれ惚れ惚れとした視線を注ぎ、ワイワイと感想を言いあっていた。
そんな姉妹達の様子に、一瞬自分が狂戦士【バーサーカ】であることも忘れ茫然としていたルクスだったが…
「グルルルル…黙レ…オマエラ…殺ス」
すぐさま、ビキビキと額に血管を浮き立たせ殺戮のオーラを高めていく。
その高密度の殺気は、低レベルの人間なら触れただけで気を失ってしまう程だった。
「あはっ、ルクスったら、そんなに怖い事いっちゃ、ダメダメだよ」
だが、そんな狂戦士の凄みは、サッキュバスにあっさりと流されていた。
「そうそう、お痛はダメですわよ、ルクス様」
レイラがその匂いたつ美貌に微笑みを浮かべると、ビキビキと大きく硬くなっているペニスに白く長い指先をすばやく絡みつかせ、シコシコと猛烈な勢いで前後に擦りだす。
「ウグ…ウグ…ナッ…何ヲ…グルルル」
「ほら、ほら、気持ちいいでしょ、お姉さんの手でこうするの?そんな怖い顔しないで、お姉さんと楽しみましょうねぇ、ほら忘れたのルクス様の童貞を食べちゃったお姉さんですよぉ、あら母上のほうがよかったかしらぁ」
レイラは口元に優しげな笑みを浮かべながら、片手では握りきれない程膨張した鋼鉄のような肉棒を激しく巧みにシゴキあげ続けている。
「アグ…アグ…ググググ」
たったそれだけで、狂戦士化したルクスの動きがぴたりと止まり、喉の奥から先程の殺戮の雄叫びとは異なる、びみょーな唸り声が競り上がりだす。
「あっ、姉さんだけずるい、私も……あんっ、熱くってビクビクしてる……ふふふ、ルクス様、ルクス様、あなたの性奴ラフィーネにご奉仕させてくださいませ」
さらにレイラの手に余る長大なペニスに、横からラフィーネもしなやかな指を添えると、指の腹で丹念に擦りあげだす。
二人の美しい淫魔の白い指先が、ルクスの逞しい肉竿を包み込み、グチュグチュと卑猥な音をたてながら、巧みに根元から先端まで肉棒をシゴキあげていく。
「ウガ…ウガガアアアッ」
苛立つルクス王子は、ドラゴンでさえ一撃で倒せる程の恐るべき力を蓄えた腕を振るい、股間に貪りつく二匹の敵を打ち倒そうとする。
だが呪われた王子の殺戮の欲求に応えるはずの肉体は、まるで麻痺の魔法を受けたかのように言うことをきかず、ただ筋肉を無様に痙攣させるだけだった。
「グオオオオオ」
ルクスは血走った瞳を見開き、ビクビクと背筋を震わせ絶叫する。
その狂える雄叫びと共に、動かない腕に血管浮かび上がると、メリメリと筋肉が音をたてて張り詰めていく。
「もう、ルクスったらそんな力まないで、ほら力を抜いて、リラックス、リラックス、ね、ルクスの大好きなレンはここにいるよ、ほら、落ちついて」
だがルクスの首っ玉に抱きついたレンが、にっこり笑いながら頬を寄せ、涼やかな香りを振り撒きながら、その伸びやかな肢体を絡ませてくると、それだけでルクス王子の張り詰めていた力があっさりと抜け落ちてしまっていた。
「グル…ゥ…グゥ…ゥゥ」
すっかりダラリと力なく落ちてしまった自分の腕に、ルクス王子は唖然とした声をあげる。
「ふふふ、いい子、いい子、ほんとルクスは素直なんだから」
さらにレンは、ルクス王子の金色の髪の毛を優しく撫で付けながら、そのすらりとした肢体全体をぴったりと王子の強張る体に張りつかせ、立ち昇る狂気のオーラを蕩かせていく。
「まぁ、先走りがこんなに溢れて…もうお手てがビチャビチャになってしまいましたわ」
ルクス王子の肉棒をうっとりと手コキしていたレイラが、口元に満足げな笑みを浮かべ、掌一杯に握り締めた肉棒をにちゃにちゃと揉みくちゃにしていく。
「ルクス様のここ、もっとぎゅうぎゅうシゴいて欲しいと言っるみたいです」
そして、すっかりルクス王子の性奴役が板に付いたラフィーネも、王子の見事にエラの張った亀頭を、指先でねちっこく包みこむと、巧みな指さばきで揉み解していく。
「…んっ…ちゅっ…んっ」
おまけにルクスの足元では、幼いミルが四つん這いになり、その小ぶりなお尻をふりふり王子の足先をチロチロと舌で舐めましていた。
「……グルゥ…グゥ…ぐるるっ」
サッキュバス達が絶妙な愛撫を繰り返すごとに、ルクス王子の体を覆っていた狂気のオーラは萎んでいき、かわりに張り詰めた股間に淫蕩なオーラが溜まっていく。
「ふふふ、ビクビク脈打って、手の中で暴れて、逞しいわぁ」
「あっまた大きくなってきたわ、この分じゃたっぷり射精できそうね」
「ルクスっ、ほら、涎垂らしちゃって…もう舐めたげるね、ちゅ」
「…んっ…ちゅっ…んっ…足の指の間も…ちゅっ…れろれろ」
四匹の美しいモンスター達が、その白い肌を持つ見事な肢体をくねらせ、黒い翼をふんわりと波打たせる度に、ルクスを包んでいた狂戦士の殺戮の欲望を違うモノへと変化させていく。
「ぐる…ぐるるるっ」
正常な思考のほとんどを呪いで失い、ほぼケダモノと化しているルクスは、殺戮の欲求のかわりに生まれる悶々とした欲望が理解できず、とまどった唸り声をあげ続けるばかりだった。

そう、バーサーカのルクスにとって不幸だったことは、目の前の獲物のサッキュバスの特性が、人間のいかなる欲望も淫らな肉欲へと転化させ、糧としてしまうことだった。
どんな欲望でも……例えば狂気を孕んだ殺戮の欲望でさえも。
しかも彼女達は、最強最悪の死のダンジョンと呼ばれる「凶王の迷宮」の最深部を任される程の実力と魔力の持ち主、呪いのアイテム如きに生み出された殺戮を求めるだけの単調な欲望を操るなど容易い事だったのだ。
もっともここが戦場であり狂戦士と化したルクスが力任せに攻撃してくれば、あっという間にその力の前に屈服していただろう。
だがルクス王子にとっては残念なことに、ここは血塗られた戦場の荒野ではなく、白いシーツのひかれたベッドの上だった。
さらにはルクスが全裸で、おまけに勃起した股間を剥き出しだったことが、最大の敗因だっと言えるだろう。
なにせサッキュバス達相手に、ベッドの上で全裸で挑んで勝てる相手などいるはずがないのだから。

やがて辺りに満ち溢れていたドス黒い殺戮の瘴気は、サッキュバス達の白く艶やかな肌から染み出す桃色の淫気に飲み込まれすっかり消えてしまっていた。
「ぐるる…ぐるるっ」
そして後には、ただ絡みつくサッキュバス達の与える悦楽に飼い慣らされた狂戦士が、うっとりと快楽に血走った瞳を細め、立ち尽くしていた。
「ふふふっ、最初は少し驚きましたわ、どんな呪いのアイテムかわかりませんでしたもの……大事なルクス王子の身にもしものことがあったら大変ですものねぇ…それにしてもこんな素敵な効果だったとは、ふふふ、もうバキバキに勃起しちゃって、可愛い子なんだから……ちゅっ」
長女のレイラは余裕の表情でそう言いながら、大好物のルクス王子の肉棒にキスをすると、滴り落ちる先走りを啜り上げる。
「そうそう、万が一、危険な呪詛なんかがかかっていたらどうするのよ…って、良くないよぉ、おかげでルクスったらこんなお馬鹿さんになっちゃったじゃない、ぐるぐるぅって唸るの可愛いけどぉ……あぁん、かわいそうなルクスっ、あたしが腕の良い呪い除去【リムーブカース】のスペルユーザを探して呪いを解いてあげるからね」
半泣きのレンは首っ玉にしがみついたままルクスの頭を撫で撫ですると、スンスンと鼻をならして頬をすり寄せる。
「ぐるる……」
だがルクスはすっかり飼いならされケダモノよろしく、ただ体に触れるサッキュバスの肌の気持ちよさに唸り声をあげるだけだった。
「あら、殿方は少しばかりお馬鹿な方が可愛いわよ、ねぇルクス様…それにバーサークの呪いのおかげでルクス様ったらこんなにガチガチのすっんごい事になったんですもの」
レイラはにっこりと女神のような笑みを浮かべながら、その白い指先でシコシコとルクス王子の股間で見事に天を突いている一物をシゴキあげる。
それに呼応するように、狂戦士の呪いから生まれる欲望の力が股間に集まり、さらに肉棒をビクビクと脈打たせる。
「あぁん、もう最高ですわぁ、ルクス様」
どうやら、サッキュバス的にはルクスの知性はあまり重要ではないようで、レイラはうっとりと、天を突く程反り返った肉棒に美貌をこすり付け、王子の若い匂いをたっぷりと堪能する。
だが、そんなサッキュバスらしい欲望に忠実な姉の横で、薄紫色の髪をもつ次女のラフィーネが控えめに意見を口にしていた。
「う〜ん、お馬鹿っていうか、もうお話もちゃんとできてないみたい…その…わたしは前のルクス様の方が良かったかなって……ねえ、姉さんなんとかならない? ……その…コレをそのままにして、ルクス様の精神だけ元に戻すとか」
ラフィーネは、コレっと言う所で、その白い指をいっぱいに開いて握り締めた逞しい王子のペニスを愛しそうに擦り上げる。
「う〜ん、それは難しいわねぇ、呪いを強制解呪するのは下の階にお住まいのリッチロードさんに頼めばすぐだけど…そうすると呪いのアイテム自体壊れちゃうわぁ」
レイラは整った眉を潜めてしばらく考えるが、結果はあまり芳しいものではなかった。
妹たちに言われるまでもなくレイラにとっても300年ぶりのご飯であり、かつ王族の血を引く特上のご馳走の人間様のルクスに特別な思い入れがあった。
というよりも、この永遠にも近い年月を生きてきたサッキュバスのレイラにとっても、ここまで特別に思う生き物は、妹たちを除いてはいない程だった。
王子の童貞を奪い心の底にまで彼女の存在を刷り込んであげたのに、ここまで知性がないとルクスの母上になりかわり子供に犯されるという背徳的な関係を楽しむチャンスもないだろう。
だからといって、狂戦士の首輪を壊してバーサーク化を解き、知性を失いケダモノとなったルクスの巨根で腰が抜けるほど交尾してもらうチャンスを失うのも惜しい。
「まさに究極の選択ね…うぅ〜っ、悩むわぁ」
レイラは、スベスベとした魔性の肌をもつその頬を、ルクスの血管が浮き出た肉棒に擦りつけながら「困ったわぁ」と嘆息する。
「そう、やっぱり私達じゃ無理なのね……後はルクス様自身がこの狂戦士の首飾りの魔力に打ち勝って逆に支配するぐらいしか……でも、この調子じゃそれも無理そうだし……やっぱりルクス様のことを考えるとコレは諦めて強制解呪した方が……」
ラフィーネは、残念そうにため息を吐くと、相変わらず知性なく「ぐるるるっ」と唸るルクスの顔を見上げ、狂戦士の首輪の破壊を口にする。
どうやらラフィーネにとっては、姉のレイラとは異なり、ルクスは既に食料として大事な人間様ではなく、性奴としてお仕えする大事なご主人様となっているようだった。
ガチガチに硬くなった人間を超える肉棒にケダモノのように犯されるのも捨てがたいが、それよりもご主人様に甘い言葉を囁いて優しく抱きしめてもらいたい。
それでもやはり名残惜しげに、そのカチカチの肉棒を指先で、つつっとなぞり上げしまうのはサッキュバスの悲しい性だった。
「ねぇ、レイラ姉さん、私からもお願い、ルクスを元に戻してあげようよ」
気持ち良さそうに唸り声を上げるケダモノのルクスに抱きついたレンも、瞳を潤ませて姉を見つめる。
「う〜ん、そうねぇ、やっぱりここは強制解呪しかないかしらぁ、ルクス様が正気の方が何かとバリエーションも広がるし……でもねぇ……」
肉感的な唇を窄め、小首をかしげたレイラは、しばらく思案し続ける。
ふと、そんな長女の視線の隅に、末っ子のミルが、姉達の会話を無視して、チロチロと小さな舌をルクス王子の足を舐めながら、股間に向かって密かに移動している姿が目に入る。
「んっ! そうですわ」
ぱっと満面の笑みを、それも慈愛の女神のような美しい微笑を浮かべ、目を輝かせるレイラ。
「ふふふ、難しいかもしれないけど試してみる価値はありそうですわぁ……うふふふふ、ねぇ、まったく反省していないミルちゃん?ミルちゃんには少しばかりきついお仕置きが必要よねぇ」
優しげな笑みを浮かべたまま、その魔性の黒い瞳が妖しく光る。
「えっ?…ひぇぇ、えっっ、そんなあぁぁっ、まっ、まってよぉ、ミル悪くないよぉ、ほんとだよぉ」
突然話をふられたミルは、密かに股間に向けて進行していたルクスの足元から大慌てで飛びのくと、真っ青にになってガクガクと震えながら必死に抗弁しようとする。
だが、そんなことは一度こうと決めた長女のレイラの前ではまったく無駄なのは本人が一番よく知っていた。
「ふふふ、ダメよ」
「……しょ、しょんなぁ」
姉のレイラから今までに受けた様々なお仕置きの恐ろしい顛末を思い出し、ミルはぺたんとシーツの上に座り込んだ姿勢のまま、大きな瞳にジワジワと涙を貯めていく。
「ふふん、いい気味、レイラお姉ちゃん、う〜んときつい奴にしてあげてね、そうだミルは一週間ルクスとキス禁止なんてどう?」
あたしだったらルクスとキスできなんいて一日だって我慢できないもんっ、とレンはルクスのほっぺにちゅっと接吻して満足げに笑う。
「…まぁまぁレン、それで姉さんどうする気なの?」
ラフィーネは突然の姉のお仕置き宣言に、その意図がわからず困惑した表情を浮かべ問いただす。
その間にも呪われたルクス王子から溢れ出す殺戮の欲求を肉欲へと転じるために、その長い指先で勃起したペニスを弄り回し、ねっとりと甘い淫蕩な愛撫を与え続けるのは忘れてはいない。
「んふふふ、そうね、ミルちゃんにはバーサーク化したルクス様のお相手をしてもらいましょう」
レイラは目を細め、呆然とした表情で自分を見上げる末の妹にそう言い放つ。
「ええええっぇぇ、そんなのお仕置きでも何でもないじゃない!ご褒美よ、ご褒美ぃ」
当然ながらレンが目を見開き、唇をむいて八重歯をのぞかせ猛然と抗議する。
「ね、姉さん、それは……」
次女のラフィーネもまったく理解できない様子で困惑した瞳を、悠然と微笑む長女に向ける。
「ふぁ?」
そしてそれは当の本人であるミルも同様だった。
ぺたんとシーツの上に座り込んだまま、まだ自体が飲み込めない様子でぽかんと口を開けている。
「ただし、ミルちゃんにはたった一人で、この狂戦士化したルクス様のお相手をしてもらいます、ラフィもレンも手出ししちゃだめよぉ」
そんな姉妹達を見つめながら、レイラは豊かに盛り上がった胸を突き出し、人差し指を立てるとちっちっと左右にふる。
「みっ…ミル一人で…このルクス様をお相手ですか…」
「そっそれはちょっと、ミルには荷が重いかも…」
ラフィーネとレンは、ビクビク脈うち先走りを滴らしている凶悪なペニスと、きょとんとした顔でこちらを見つめる幼い末の妹を見比べる。
いかにミルがサッキュバスとはいえ、四姉妹の中では一番最弱で経験が浅く、ルクスの無限ともいえる狂気の欲望を全て受け止められるとは思えなかった。
「だめよぉ、もうお仕置きは決定しちゃんだから、ほら、ラフィもレンもおどきなさい……だめよレン、しがみついても、さあ手をお放しなさい……はい、それでいいわぁ」
微笑をたたえるサッキュバスの長女は、手早く姉妹達をルクスの側から取り除く。
サッキュバスの姉妹達が、ベッドの上で仁王立ちするルクスから引き離された途端、絶え間ない狂気を肉欲に変換していたその元凶が無くなった為、王子の身体にまたしても黒い殺戮のオーラが沸き立ちだす。
「ぐるるるるっ……グルルルルル」
重低音の唸り声が、快楽の響きを失い、またしても殺気を含んだソレに徐々に変貌していく。
そんな狂える王子を頼もしそうに見つめながら、長女のレイラはちょこんと座り続けるミルを抱きあげていた。
「ふふふ、それじゃミルがんばりなさい、しっかりルクス様の欲望を満たしてあげるのよ」
「ふへ?」
そして、ぽいっと荷物を渡すようにルクスの胸元に押し付ける。
「え?ええぇ?」
自体の推移がわからぬままに茫然とするミルは、背後からルクスに抱きとめられる形になっていた。
「グルルルル…ぐるるるる」
胸元に押し付けられた、その幼く甘い匂いのする少女の身体に、狂える欲望を撒き散らしていたルクスは敏感に反応する。
例え幼くともそこは「狂王の迷宮」の最深部に召還されたサッキュバス。
ぺとっとひっついたその雪のような白い柔肌は、纏わり付く殺戮の欲望を、無意識のうちに肉欲へと変換していく。
だが、それはまだ、狂気に陥ったルクスの身体を難なく麻痺させ絡めとる事ができる姉達には、到底およばないレベルであった。
「ぐるるるるっ」
狂えるルクスは、つい先程まで妖艶な美女達に与えられていた快感を取り戻すがごとく、肉欲の赴くままに動き出す。
まずは、その腕で胸の中の少女を背中からぎゅうっと抱き上げていた。
戦士とはいえ、まだ少年と言ってもいいルクスだったが、ミルはそれ以上の小柄であり、まるでお人形が抱っこされるように、軽々とルクスの腕の中に収まっていた。
「はひっ?なっ…えっ?おっお姉ちゃん?ほんとにミルだけなの?…ミルひとりじゃ無理だよぉ、ねえ……んっ、るっ、ルクスお兄ちゃん苦しいよっ、そんなぎゅって…んぐっっ…んんんんっ」
ルクスの腕の中で不安そうに瞳を潤ませていたミルの呟きは、最後まで発せられることはなく、ぐいっとその小さな顔を捻られ、ボタボタと涎をたらすケダモノ王子の口によって塞がれていた。
「ふぐっ…んんっ…んんっぐ…んぐっ…じゅるぅ…んんっ」
ミルのピンク色の唇は、ルクスのそれに貪る様にしゃぶりつかれ、その小さな口腔一杯に唾液に塗れた舌を突き入られ、ぐちょぐちょと陵辱されていく。
その突然の生温かい舌の襲来に、ミルはツインテールをふって必死に応えようとするが、それ以上の激しさでケダモノのように舌がはいまわり、ドロドロと粘つく唾液を美少女の口の中に流し込んでくる。
「んんっ…んんっふぅ…んっ…んぐっ」
「ふっ…ふっ…ふっ」
王子は荒く鼻息を吹きながら、自分の腕の中で身悶える少女の淡く甘い匂いのする身体を抱きしめ、舌を絡ませながら、その下半身でビクビクと跳ね上がっているモノをゆっくりと丸みを帯びたヒップに摺り寄せ、先走りで汚していく。
「まぁ、ルクス様ったらとっても情熱的ですわぁ、すごいディープキス、ああんっ、涎があんなにもこぼれて、もったいないわぁ」
レイラはうっとりとその頬を染めながら、そんな二人を見つめている。
「ねっ…姉さん、そんな悠長な…ミルでは、あんなに強烈なルクス様の精気を処理できるはずがない、少し手を貸してあげてないと」
紫色の髪をゆらし次女のラフィーネが、ミルを抱き上げるルクスに寄ろうとする。
そして三女のレンも「あたしも」っと、姉の後に続こうとしていた。
だが、そんな二人を、黒く大きな蝙蝠の翼がさえぎり、その持ち主である彼女たちの長女が、のんびりとしたl声で制止する。
「言ったでしょぉ、ラフィ、レン、手だししちゃ、だぁーめ」
「でっ、でも…」
「ふふふふ、全て姉さんにまかせておきなさい、ルクス様の呪いのことも含めて、ちゃーんと考えているのよぉ、今までレイラ姉さんにまかせて間違いはなかったでしょ?」
……ルクス様を一度間違いで殺しちゃったのは姉さんじゃ…
ラフィーネとレンは同時に心の中でそう叫んでいたが、嬉しそうにニコニコと笑う姉の本性を知るだけにそれを口にする程愚かではなかった。
そんな姉妹達が見守る中、四女のミルの口の中をたっぷりと堪能した狂戦士が、小さな唇を覆っていた口をはなし、ドロッと交じり合った涎の糸をひきながら舌が引き抜いていく。
「あふぅ…んふうぅ……あぁぁ…ルクス…お兄ちゃん…とっても美味しかったのぉ…お兄ちゃんのツバを一杯飲ませてもらえて…はふぅっ」
既にキスだけで王子の涎と一緒にたっぷりと精気を飲み干したミルは、背後から抱きしめる人間様を、首を捻った姿勢で、うっとりと満足げに見つめている。
だが、呪いにより常に発生する莫大な狂気の欲望を、純粋な肉欲に変換されているルクス王子は、それだけで満足することなど当然なかった。
知能をほとんど失った王子の思考は、さらなる欲望の吐露を求め、腕の中の、つるんっとした肌を火照らす美少女の肢体を貪りだす。
「ぐるるるるっ」
濁った沼地のように胡乱な瞳を見開き、唸り声をあげながら、ゆっくりと背後からミルの細い腰に両手をまわすと、ぐいっと乱暴に掴み上げる
「ふえっ?…お兄ちゃん?」
ふわりっと少女の身体が浮き上がる。
突然背後から腰を持ち上げられたミルは、はひっ?と可愛らしい顔に疑問符を浮かべ、背中に生えた玩具のような小さい羽をパタパタとさせて戸惑っていた。
「ぐるうるるる」
だが、その疑問符も、ルクスが唸りながら、ゆっくりとその大きく勃起したペニスを突き出したことで氷解していた。
ぶらぶらと宙吊りにされて揺れる美少女の股間を狙う、とてつもなく強大な精気を漲らせた肉の槍。
それはまさにミルをその穂先で串刺しにするために待ち受ける肉の罠。
「はひっ…るっ…ルクスお兄ちゃん…まっ…まさかこのまま…ミルにそれ入れちゃう…なんてこと」
そして、またしてもミルの言葉を聞いていないか、理解していないのか、ルクスは、ぐふーっと荒い息を吐くと、そのまま無造作に抱え上げたミルの下半身を、肉棒の上に叩き付けるように、引きおとしていた。
「ふあああんんっっ」
涎に塗れた桃色の唇から、幼い声が迸るとの同時に、バキバキに勃起した凶悪な逞しい肉棒が、少女の白い太股をわり、濡れそぼった幼いサッキュバスの秘唇の中にずぶずぶと潜り込み、突き刺さる。
「ふぁぁっ、あっ、あっ、あぁ、おっ、おっきすぎっ…おにいちゃ…おっきい…んあっっ」
いかに性欲を糧とするサッキュバスと言え、無限の殺戮を肉欲に変換しているルクスの肉棒を全て飲み込むのは無理だったのか、幼く小さな花ビラに、亀頭が半ばまで飲み込んだ所でとまっている。
「ぐるるるるっ」
だが欲望を吐き出すことだけを求めるルクスは当然そんなことで、とまるわけがない。
ミルのくびれた腰を掴んだ腕に力を込めると、無理やりひきおろし、さらにぎゅうぎゅうと締まる肉穴の中に潜り込ませようとする。
「ひああぁぁっん、おっお兄ちゃん、むっむりだよぉ、んにぁ…んんあああっ」
小さい顎を突きだし、喉を反らすミル。
そのお腹の中に、ずぶっずぶっと肉棒が強引に潜り込んでいく。
「ああぁぁぁぁっ、んああーーーっ」
幼いサッキュバスは、背筋を反り返らせ、半開きの唇から震える舌を差し出しながら、涎を滴らせて、言葉にならない声をあげる。
そのぷくっとりと盛り上がった無毛の肉の割れ目では、溢れる愛液を潤滑油にして、王子の肉棒が無理やりハメられていく。。
「フウウウッ…ウウッ…ぐるるるるっ」
ルクスは、亀頭を包み込む温かくぎゅうぎゅうと狭く小さな肉穴の抱擁に、鼻息を荒くすると、さらに唸り声をあげ、少女の腰をひきつける。
「うぐっ、おっ奥ぅぅっ、はっ入ってくるのぉ…うぐぐうっ、むっ無理だよぉ、お兄ちゃんっ、ミル、ミル壊れちゃうよ、お兄ちゃん」
必死に震える声を上げる幼い美少女。
だがその声には、無意識の内に男の欲情を加速させ刺激するサッキュバス特有の被虐と官能に彩られた響きが含まれていた。
さすがは幼いとはいえ、いや幼い外見ゆえなのか、男を狂わせる淫魔の性。
「だめぇ、これ以上ミは、ル、ミル、んあっ、お腹の中にズブズブくるのぉ」
その声に誘われるように、ルクスはさらにぐいぐいと力をこめ、気持ちの良過ぎる少女の狭い媚肉の中に、己の欲望をねじ込み、更に深くつながっていく。
ズリズリと膣肉を捏ね回し、蹂躙しながら、ルクスの肉棒が、ミルの狭いに胎内をほじくりかえす。
幼女のピンク色をしたツインテールが大きく左右にゆれ、ミシミシと音をたてるようにお腹の奥まで突き込まれていく度に、その瞳が大きく開いていく。
「んはぁぁ、ああぁっ、ううあぁぁっ、おかしくっなるぅ…ミル、ミル、こんなのはじめてぇ」
「ぐるるるるっ」
やがて、ずんっと腰が大きくゆれると、サッキュバスの少女の白く丸いヒップは、ルクスの腰にぴったりと押し付けられ、そのペニスは根元まで小さなお腹の中に押し込まれていた。
「あひっ………あっ、あぁぁ、ぜっ全部入っちゃった…むっ無理だって言ったのにぃ…ミルのここに、お兄ちゃんのおち○ぽ…全部入れられちゃったのぉ…」
汗と涙を垂れ流したミルは、泣き笑いのような表情で自分のお腹を見下ろす。
そこは、白いお腹が内側から押し出されるようにぽっこりと膨れていた。
「ひあっ、こっこんな、こんなお腹にされちゃった…おっお兄ちゃんのおち○ぽに…ハメられて…みっミルのお腹パンパンになってるのぉ…あひっ…あはぁ」
その幼い瞳の焦点は既にあっておらす、ときおりビクビクっと身体を震わせ、半開きの唇からは涎が垂れるにまかせていた。
そんなミルの足先は、ベッドには届いておらず、小さな身体は、背後から腰を掴むルクスの手と、膣穴に突きこまれた固い肉棒だけで空中に固定されている。
その膣奥でひくつく子宮口は、小柄な少女の体重で、ぴったりとルクスの亀頭全て押し付けられていた。
「ぐるるるるっ」
ルクスが気持ち良さそうに唸り声をあげると、腰をビクビクと動かす。
ルクスの腰にぴったりと押し付けたミルの柔らかなお尻が、むにゅっと形をかえ、その膣奥ではゴリゴリっと亀頭が濡れた淫肉を擦り上げる。
「ひああっ、だっだめぇ、んああっぁぁっっ」
それだけで、ミルはサッキュバスらしくなくあっけなく気をやると、力が抜けきったようにがくっと頭を垂らし、ポタポタと体液をシーツに滴らせていた。
だが、膣内にハメられた肉棒に突き上げられ、ヒクヒクと痙攣するその小柄な身体は、男を狂わせ欲望を誘う匂い立つような魔性の色気を放ち、ルクスを魅了し続ける。
「ぐるるるっ…モット…モットダ」
その魔性の魔力で、呪いの首飾りから注がれる狂気を肉欲へとすり返られている狂戦士は、さらにこの気持ちの良い快楽を与えてくれるサッキュバスの甘く温かい小さな肉穴を堪能すべく、自らの欲望に忠実に動き出す。
「………んあっ?…ふあぁ…ああっ」
半濁した意識の中で、ミルは自分のお腹の中でドクドクと熱く脈打つ人間様の肉の塊が、いままで以上にビクッンっと大きく膨れ上がるのを感じていた。
…あふぅ、もうミルお腹一杯で食べらんないよぉ…むにゃぁ…
などと半分飛んでしまった意識で暢気な事を考えているのも束の間……
腰を掴んでいたルクス王子の腕に、ぐっと力がこもると、容赦なくそのミルの身体を引き上げる。
ずぶぶぶぶぶっと、はしたない粘液と空気が混合された音を奏でながら、あれ程ミルの小さな穴一杯に潜り込んでいた肉棒がズリズリと引きずり出されていく。
「ひいああぁぁぁんんんっ」
ミルは、喉奥から絶叫にも近い嬌声をあげ、その身体を揺らして身をよじっていた。
トロトロに蕩けた膣肉の奥の奥までみっちりと詰まっていた肉棒が、引きずり出されと同時にミルの背筋を例えようもない快感の電流が流れ落ちる。
「ふぁあぁっ、おっお腹の中ひきずりだされてるぅ、ミルの中がぁ、ふぁっ、ああぁっお兄ちゃんっ、すごっ、すごぎるのぉ、あっあっ、あぁぁぁっ」
ビリビリと走る快感の迸りで、幼い四女は頭の中を真っ白にしながらも、大好きな人間様のルクスに自分の気持ちよさを伝えようと震える唇で必死に声をだす。
だが、これ以上はないと言うほどのその途方もない快感を上回る衝撃がすぐさまミルを襲っていた。
「ぐるるるるるるるっ」
ルクスがこちらも快楽に染まった唸り声をあげながら、すぐさまミルの腰を引きおろし、その狭い膣奥向けて抜けかけた肉棒を打ちこんできていたのだ。
しかも知能が低下したにもかかわらず、気持ちの良くなる経験だけはしっかり覚えているのか、腰を微妙にひねり、その脈打つ亀頭をズリズリと膣壁に何度も何度も擦りつけながら、激しくミルの腰を揺らし始める。
「ひあっ、あぁあっぁっ、いいぎいっ、いくいくいくっ、いっちゃうううのぉおおっ」
ガクガクと揺れるミルの小柄な身体。
ピンク色の髪が、ばさばさっと何度も上下し、その度に、汗と淫液が撒き散らされ、宙に浮かんだ細い足先が激しく律動する。
「ぐるるるるっ、うううううぅつ」
ルクスはそんなサッキュバスの切羽詰った嬌声を聞きながら、ケダモノのように鼻息を荒くする。
そしてまさに狂人の如く、少女の腰を掴む腕をむちゃくちゃに上下させると、ズンズンと美少女の白いお尻を自分の腰に際限なく叩きつけ続ける。
「あひっ、ひあぁ、あぁぁぁっ、いくのぉ、ミルいくぅのぉ、いぐうぅっ、いぐのぉおっ、あひっ、ひあああぁあぁぁぁっっ、ひっ、ひっ、はひっ、いっ…いきましたぁっ、ミルもういっちゃっ…たから………あひっ、もっもうとめて、あ、ああぁっ、あっ、あっ、あっ、また、くるぅ、またいくのぉっ、ズンズンされて、あぐぅ、お腹の中が広がっちゃうぅっ」
ガクガクと揺れながら、顎をそらせ、舌をつきだし、歓喜と絶え間ない快楽に本領され涙も涎も垂れ流す幼く美しいサッキュバス。
その股間では、秘唇が大きくめくり上がり、みちみちと張り詰めた肉穴が蹂躙され、激しい前後運動で攪拌された淫液が泡立ちながらボタボタと垂れ落ちている。
「ひあっ…こっ壊れちゃうよっ、ミルの、ミルのお○こ壊れちゃうっっっ…ひぎっ…ひあぁ、あっあっあっ、あっ、あぁっ」
少女の白い腹部を内側から押しあげる肉の盛り上がりが、ルクスがその腰を上下に降る度にズリズリと動きまわる。
それに合わせて、投げ出され宙に浮かんだミルの足先が、ぴんっと跳ね上があがったり、痙攣したりを繰り返し、サッキュバスの少女が絶え間ないエクスタシーの波に何度も攫われていることを教えていた。
「いいいっ、いいいのぉっ、ひあぁつ、お兄っ…壊れちゃうぅ、ミルの身体がっ、お兄ちゃんで…一杯で…あひっ…あっ、あぐっ、あうっ、んあっ、ふあんっ」
ミルの丸く柔らかなお尻と、ルクスの腰が何度もぶつかり、その度に肉を打つ響きが更に激しく大きくなる。
「ぐるるるるっ、ぐるっ、ううううっ」
そして膣奥に亀頭を何度叩き付けたのか解らなくほど、散々そのサッキュバス少女の膣肉を捏ね上げた後、ルクスはなんの前触れもなく、腰をビクビクと震わせ、膣内にザーメンを注ぎ込みだしていた。
「れっ…れてるのぉ…ミルのらかにぃ…あひっ…あぁぁ」
ミルは、膣内射精されるその脈動を体中で感じながら、瞳からすっかり正気を失い、だらしなく涎を垂れ流した顔でトロンっと蕩けていた。
膣穴の奥の奥まで突き入れられた証拠に、白いお腹はぼこっと大きくなり、ルクスが腰を振るわせる度に、ピクンピクンと痙攣を繰り返す。
「れてるのぉ、人間様の、ルクスおにいちゃんのぉ…あひっ…おにゃかの中がぽかぽかするのぉ…」
はっはっと口を開けて息を吐き出しながら、快楽の狂気に取り付かれたサッキュバスの少女は、いまだにドクドクと膣内に子種を注ぎ込まれながら、掠れた声を絞り出す。
「ぐるるるぅぅっ」
ルクスも鼻を鳴らし、狭い幼女の膣奥に欲望の塊を吐き出しながら、心底気持ちよそさうに目を細めていた。
だが、次の瞬間、ルクスの淀んだ瞳がかっと見開かれる。
その首元にかけられた狂戦士の首飾りは、ルクスに休息を許す事をなく、その連なる髑髏の目が真っ赤に輝かせると、呪いの力を増し、持ち主を殺戮へと狂わす呪力を更に注ぎ込みだしていたのだ。
途端に溢れだす黒い殺戮のオーラが、欲望にすりかわり、ルクスの股間に火をつけていた。
「ぐるるるっぅ……ぐるるるるるルルルル」
温かな膣内に包まれて欲望を吐き出していたはずのルクスは、すぐさま、いまだ満足をしていないケダモノの声を上げる。
そして、欲望の狂戦士は、またしてもミルの細い腰を掴んだ腕を上下に揺らし始めていた。
「ひあっ…おっおにいちゃんっ…なっ…ひぎっ…むっむりだよぉ…これ以上はいんなっ…あひっ、あっ、あっ、うっうごかひしちゃ…ひあんんっ、あんっ、あんっ、あうんっ」
ミルは、美麗な眉をひそめ必死に身をよじり、自分を拘束する人間の戦士から逃れようとする。
しかし、元来流れるサッキュバスの淫蕩な血がそうさせるのか、それともルクスの狂気が伝染したのか、すぐに甘い声をあげて激しい突き上げに応え出してしまっていた。

「すごい、すごすぎですわぁ…あれ射精しながら突き上げてますわよ」
「ええ、姉さん、こんな激しく…ごくっ」
「うん、優しいルクスも好きだけど…野獣のルクスもこれはこれで…すごいね」
そんな淫らに絡み合う二人を見つめるサッキュバス達は、生唾を飲み込み、自分の身を慰めるようにその淫蕩な身体を愛撫していた。
「ところで姉さん、あの首飾りさっきよりも呪力があがったみたいだけど…大丈夫なのかしら」
今まで以上に欲望の虜となった王子が、腕に抱えた妹のミルを、まるで性欲処理の玩具のように激しく犯さまを羨ましそうに見つめながら、ラフィーネが姉のレイラに声をかける。
「ふふふふ、いいところに気がついたわねラフィ、あの呪いのアイテムもルクス様を狂気に引き止めるために必死なのよ、ふふふふ」
レイラはその豊満に突き出した自慢のバストをゆっくりと撫でながら、妖艶な流し目をルクス王子の首元に向ける。
言葉にならない声をあげる四女のミルが激しく身体を揺らされる度に、ルクスの首元にかけられた首飾りの髑髏達の瞳も呼応するように激しく燃え上がっていた。
「ぐるるるるううううううっ」
その邪悪な輝きが増すごとにルクスは大きく唸り声をあげると、湧き上がる殺戮の欲望を肉欲へと転じさせ、腰を激しく動かしながら、目の前の美少女の肉穴にスペルマを排出し続けている。
「あひっ、ひっ、あぁつ、あぁ、あひっ」
「ぐるぅぅぅっ、ぐおおおっ、おっ、おっっ」
首飾りの与える狂気が増すと、さらにルクスの腰の動きは激しくなり、射精はとまることなく、その美少女の膣内に注ぎ続けるのを繰り返す。
ルクスがミルの胎内をそそり立った肉棒で突き上げる度に、腕の中の小さな身体が跳ね上がり、その結合部からは少女の子宮の中に収まりきらなかったザーメンがボタボタと溢れ出す。
びゅびゅっと卑猥な音をたてて泡立った淫液が撒き散らされ、濃厚な性欲の匂いをあたりに漂わせていた。
そして、射精の度に、狂気の首飾りが薄くなっていく狂気のオーラを補充するように真っ赤に輝く。
だが、その絶え間ない欲望の排出に負けたのか、その赤い輝きは徐々に力が弱くなっているようで、ルクス王子の瞳は、今までの淀んだ沼のような胡乱なモノではなくなっていく。
かわりにその瞳には、聡明な王子の理性を示す蒼天の輝きと呼ばれたスカイブルーの輝きが、徐々に戻ってきていた。
もっともそこには、以前の凛とした英雄の力強さはなく、ただ淫魔の魅力に堕ちたトロンとした錆びついた蒼さだったが……
「ふふふふふ、いいわぁ、いいですわ、ルクス様、もっともっと狂ってくださいませ、その首飾りの狂気を超えるぐらい欲望を燃え上がらせてくださいませぇ、ルクス様ならば、その首飾りの呪力を克服することなど簡単なこと、そのためでしたらいかようにでもわたしの可愛い妹の身体をお使いくださって結構ですわ、ふふふ、おほほほほっ、おほほほほほほほ」
そんなルクス王子の様子をみながら、レイラは口に手の甲をあてて背筋をそらせると、「黒き翼」の名をほしいままにした時のように、哄笑する。
そう、レイラの考えていた作戦とは、何の事はない、いつも通り人間様の欲望を燃え上がらせ狂わせるとう単純な事だった。
狂戦士の首飾りが与える殺戮の狂気を全て肉欲に転じさせ、首飾りを超える「肉欲に狂う心」をルクスに植えつけちゃおうと言うものだったのだ。
そうすれば強制解呪することなく、肉欲への狂気が、首飾りの殺戮への狂気をも上回り、バーサークの力ごと全てルクスの中にとりんでしまえる。
まあサッキュバスである彼女たちに、高等な魔術や呪術を使える訳でないので、それしか手がないと言えば手がないのだが…
「おほほほほほ、上手くすればその首飾りの力を自在に使いこなすことができますわ、これでケダモノのように逞しいルクス様も、知的で可愛らしいルクス様も全てわたしたちの思いのまま、おほほほほっ」
黒くウェーブした艶やかな髪をなびかせるレイラの頭の中では、肉欲への狂気を孕んだ逞しいルクスがいやいやと抵抗する彼女を組み伏せケダモノのように激しく犯してくる様や、ママに甘える子供のようなルクスにその豊満な乳房を与えながら優しくペニスをシゴいてあげちゃう光景なんかが、もう次々と溢れ出していた。
「あん、だめよルクス王子そんな後ろからなんて、あん、お尻の穴までズボズボしたいだなんて、いけない子ねぇ」
レイラは、頬染めうっとりとした微笑を浮かべ、砲弾のように突き出した自分のバストを揉みしだきながら、身をくねらせている始末だった。
「……あっあの…レイラ姉さん、気持ちよく笑っているところ悪いんだけど…あのね…ルクスが呪いの首飾りをのっとる前に……ミルがもう持たないみたいなんだけど」
レンが恐る恐るといった感じで、妄想に浸り高笑いする長女の黒い羽先をつついて、「ほら、あれ」と、指をさす。
その指先が示した場所では……
「ぐるるるるる…グルルルルルルルルルル」
ベッドという名の戦場で仁王立ちする狂戦士【バーサーカ】ルクスと、その腕の中でぐったりとしているミルの姿があった。
「……っ…………っ」
ミルの明るかった瞳はもう何も映しておらず、あらぬ方向に焦点を向けた胡乱なモノとなっている。
だらりと垂れた足先と小さな尻尾が、時折思い出したかのようにヒクヒクと痙攣しているところからすると、死んではいないようだった。
「グルルルルルルル」
そしてルクスは、自らの股間に堪る際限ない欲望を吐き出すために、ミルの腰を抱きかかえたまま腰を振り続け、力を失ってもなお蠢く幼女の肉奥に精液を注ぎこんでいた。
その身体から、欲望に変換しきれなかった殺戮の黒いオーラが、ブスブスと煙を上げるように広がりだしている。
「ミルっ、ミルぅ、しっかりしてぇ、たっ、大変よ姉さん、あの子、意識を失ってるわ」
ラフィーネが、悲鳴に近い声をあげて血相を変える。
だが……
「意識を失った?ただそれだけじゃない?」
何を言っているのこの子は?という顔で妹たちを見返すレイラのその瞳は、井戸の底を覗きこむような飽くなき漆黒。
そう、まさに尽きる事無く性欲を貪るサッキュバスそのものに染まっていた。
「ねっ、姉さん?」
ラフィーネはビクッと身を震わせ、全身の産毛が逆立つような感覚に、心の底から恐怖する共に、理解していた。
姉さんったら、いつの間にか、またキレちゃってたのね……。
気苦労が耐えない次女は心の中で、とほほほっと嘆息してしまう。
どうやら、彼女の姉のレイラは、末の妹を蹂躙するルクスの姿を見ているうちに、またしてもサッキュバスの本能である性への渇望に飲み込まれ、理性を置き去りにしてしまったようだった。
はあぁっと思わず状況も忘れ、ため息をつくラフィーネ。
その隣では、妹のレンもあちゃーっと額に手をやっている。
そしてそんな姉妹達を置いてきぼりに、ヒートアップしている長女のレイラは、漆黒の翼を優雅に広げながら、心底楽しそうな声をあげていた。
「おほほほほほ、なにしているのミル、それでもサッキュバスなの?まだ意識を失っただけじゃない、ほら脚を開きなさい、腰を振るのよ、魅了の魔力を再開しなさい、呪いの首飾り如きに遅れをとる気なの?早く、早く、早く、早くなさい、さあ、お楽しみはこれからなのよ」
腰に手をあてた尊大なポーズで笑みを浮かべたレイラは、意識を失いただ人形のように犯される妹に声をかける。
だが、帰ってくるのは末の妹の微かなうめき声と、ルクスの狂った唸り声だけだった。
「はぁ、まったく、なんて嘆かわしい、それでもサッキュバスなの?ミル」
すっかりサッキュバスの本能に剥き出しになっているレイラは、ばさりとその長く美しい夜色の髪をひるがえし、真っ赤なルージュに彩られた唇を歪ませる。
その溢れ出す淫蕩な色気に引き付けられたのか、意識のないミルを犯していたルクスが、その動きをピタリととめ、首をぐぐっと動かすと、レイラの方に視線を動かす。
そして、その欲望に狂った瞳が、レイラの完璧なまでに完成された絶世の美貌と肢体を見つめると、おもむろに口を開き、涎を撒き散らしながら吼え声をあげていた。
「グルルルルル…GUUAAAAAAAAAAAAAA」
それは、まさに宣戦布告とってもいい、相手を威圧し蹂躙する為の戦いの雄叫びだった。
殺戮の狂気をまとった雄叫びは空気をビリビリと震わせ、辺りの温度を急激に低下させていく。
王子のくすんだ金色の髪が、自らの肉体が発する狂ったオーラにあおられ乱れざわめき、その首元では、狂戦士の首飾りに連なる髑髏達がカタカタと共振し、狂気の呪いをルクスへと注ぎ込んでいく。
「おほほほほっ、いいですわ、いいですわ、まだまだ犯し足りないのですわね、おほほほほっ、よろしいですわ、お相手してさしあげますわよ、全力でね」
レイラが不敵に微笑んだその瞬間、その漆黒の羽から、圧倒的な淫魔の力が迸でる。
辺り全てがレイラのその魔性の美体に欲情し色欲に彩られ、生温かい風が溢れ出す。
天井が、床が、ベッドの支柱が、白いシーツが、とろりと蜜を滴らせ、全てのモノが身悶える。
さらには空気自体までもが全て意識を持ったかのようにねっとりと絡みつき、媚薬をたっぷりとふくんだ甘く濃厚な物に変わっていく。
「おほほほほ、さあルクス様…いえ、狂戦士の首輪、貴方もこのわたし達と同じく「凶王の迷宮」に選ばれた呪いのアイテムなら、最強最悪の迷宮に恥じぬよう、その力存分にお見せなさい」
神さえも魅了し堕落させる妖艶な笑みを浮かべたレイラは、その白い指先を挑発するようにゆっくりと動かしていた。
「GURUUUUUAAAAAAAAAAAAA」
それに応える様にルクスが吼え声あげ、首に掛けられた【狂戦士の首飾り】の髑髏達がいっせいにカタカタと笑うように震え、その瞳を一斉に禍々しく燃え上がらせる。
途端に、ルクスから湧き上がる黒い瘴気が、ぶわっと今までになく広がると、狂気を孕んだ突風となって襲い掛かってくる。
「おほほほ、いいわ、いいわよ、その心意気、最後の足掻きにしてあげますわ♪」
「まったく、姉さんったら、少しは加減しないと、ルクス様がまた倒れてしまうわ」
だが、並みの人間やモンスターなら一瞬で正気を失うその狂戦士の吼え声にも、レイラとそしてその隣に控える次女のラフィーネは一向に気にせず、髪をなびかす程度でやりすごしていた。
もっとも、その後ろでは、並みのサッキュバスである三女のレンが「きゃあっ」と声をあげてベッドから転がり落ちて頭を打っていたが……
「GURURURURU」
意識のないミルを未だに貫いたままの狂えるルクス王子は、そんな二匹のサッキュバス達を、哄笑のような唸り声をあげながら睨みつける。
戦いの予感に首飾りの髑髏達がジャラリとざわめくと、殺戮の狂気が王子の筋力を人間の限界まで引き出しはじめ、その強化された身体をミシミシと震わせていく。
「さあ行くわよラフィーネ、あの首飾りに本当に人間様の心を狂わせるのがどう言うものか、たっぷり教えてあげましょう」
「ふふふふ、わかったわ、姉さん」
二人のサッキュバスは妖艶な笑みを浮かべると、ばさりと黒い翼を優雅に翻し、吼え声をあげ狂気を撒き散らす狂戦士ルクスに向かっていく。
その姿はまるで、ダンジョンの再奥に控えていた魔王に悠然と立ち向かう、凛々しい女勇者のようだった。
本来の立場はまったく逆であるが。
……レイラお姉ちゃんも、ラフィお姉ちゃんも…かっちょいいー……でもルクス大丈夫かなぁ……
ベッドから転がり落ち頭を打ちつけたレンは、霞んでいく意識の中で、ぼんやりとそんなことを考えていた。


<To be continued. >.......................以下現在作成中です.
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