所在無気に立つショート・カットの美少女が一人。
「う〜ん。もう少しサービスした方が良いカナ?」
臍出しのピッタリしたタンク・トップを摘み上げ、独言ちる。
見上げた視線の先には、あるアパートの一室。
彼女は路上であるにも拘らず、身に付けた上着を脱いだ…
『従妹。』
「よっ!へーちゃん」
「“よっ!”って、お前…」
従妹の美咲がやって来たのは、やっと口説き落とした彼女を部屋に連れ込み、しっぽり濡れる三分前だった。
「いや〜っ!困ったの何のって!私の“コレ”がさあ…」
「待て、コラッ!」
“オトコ”に見立てた親指を立て、大きなボストン・バッグを盾代わりに使いながら強引に部屋に入り込んで来る。
「いいから、いいから〜ぁん!」
くねくねと科を作り、甘い声を上げながら手にしたバッグを一振り…
ぼすん!
「おぅわぁっ!」
そのバッグは一体何を入れているのか重く、俺の体を難なく弾き飛ばす。
制することは適わず、俺は“外敵”の進入を許してしまった。
「あらららぁ〜っ?」
入った途端、美咲が頓狂な声を上げる。
それもその筈、部屋の中には半裸の彼女…良子ちゃんの姿が…
「ヤルじゃん!コレの真っ最中?」
それを見て、美咲はニカッ!っと白い歯を剥いて笑い、固く締めた拳の人差し指と中指の間から親指を出してヒョコヒョコ蠢かす卑猥な指使いを俺に示した。
「あああ、あの…私、帰るね」
そそくさと乱れた衣服を整える良子ちゃん。
(イカン!完っ璧に誤解している!?)
それもその筈…
久々に会った従妹は何考えているのか知らないが、カウボーイ・ハットに白い紐みたいなビキニ・トップ、皮のピチピチ、ハーフ・パンツという露出狂まがいの格好で来やがったのだ。
いつもなら鼻の下伸ばして、喜んで迎え入れる所だろうが、今は全く間が悪い。
(何もこんな時にそんな格好で来なくても良いだろうに…)
俺はこの場面に鉢合わさせた神様を心底呪った。
「はじめまして〜、へーちゃんのカノジョでース!」
み、美咲…テメェななな何て事を…
「黙れこのドラ猫!あっ…違うんだ、良子ちゃん!コレは俺の従妹で…」
俺が必死で弁解を試みているというのに、当の良子ちゃんは“全く”聞いていなかった。
「か、可愛い彼女とお幸せにぃ〜…さようならぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
ドコンッ!
誤解したまま、俺の体を小柄な身体で突き飛ばし、猪突猛ダッシュ!?
「よ、良子ちゅぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」
俺の悲鳴は高く大きく響き渡り…
『ウルセェッ、馬鹿野郎ぉっ!』
『オギャ、オギャ、オギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!』
『ちょっとぉ、漸く寝かしつけたのに如何してくれんのよぉっ!?』
近隣の住民の非難を浴びながら夕闇に消えていった。
………
……
…
「ヒック、グシュ、グシュ…」
「スミマセン…あの、『青春の1ページ』って奴ですから勘弁してやって下さい」
美咲は怒り露に怒鳴り込んで来た近隣住民を前に謝って回る。
男性には薄着の胸元でちらりと瞬殺、同性にはにこやか、且つフレンドリーに接して宥める。
当の俺は余りのショックに茫然自失、従妹の影で泣きじゃくるだけだった。
「そうかぁ…『青春の1ページ』かぁ…うん、若いって良いなぁ!」
「『青春の1ページ』?じゃあ、仕方ないわね〜っ!」
『青春の1ページ』にどれほど重い意味があるのか知らないが、何故か怒鳴り込んで来た住人は皆、それで納得したように三々五々散っていった。
「まぁ…その…お気の毒様…」
「うっ、うっ…お、おまえなぁ〜。あの子、落とすのにどんなに苦労したと…」
恨めし気に睨み付ける俺の視線を美咲は気不味そうな笑みを浮かべながらあらぬ方向を向いて器用に怒りの矛先を逸らす。
「いや…まあ…金も気遣いも半端じゃなく使ったんだろうけどさぁ〜。だけど良かったじゃん!どうせスキンなんて買ってないっしょっ!」
ぎくーっ!
「うっ!」
よ…用意してなかった。
「彼女、妊娠しちゃうよぉ〜?赤ちゃん出来て責任取って結婚させられちゃうよぉ〜?それで結婚したらへーちゃん人が変わったように態度デカくなったりしてさ。成田は回避してもドメスティックなんたらとかで即離婚!子供の養育費請求されて懐ぴゅ-ぴゅ-にされるんだよ。あーっ、カワイソ!それを美咲姐サンが助けてやったって言うのにさ。少しは感謝したら〜!?」
な、成程…御尤もな仮説で…
じゃあ、俺は美咲に助けられ…って、おいっ!
「妙な妄想シュミレーションくっちゃべって自分の行為を正当化するな!?責任取れ!責任を!?」
そういつもいつも話をはぐらかされて堪るか!
今日こそはキッチリ落とし前を…
「うん、分かった!美咲姐サンに任せとけ!!」
…取ってもらおうと思ったら意外にあっさり承諾された…おっ?
ビキニ・トップがはらり…
「なななっ、何、脱いで…オオッ!?」
ぶるん!
な、なんとまあ…
「ぬふふ…デっカイでしょ〜。あれから美咲ちゃんも成長したんだから!パイズリだって出来るよぉ?」
両方のおっぱいを持ち上げ、ぽよぽよと見せ付ける美咲。
ホントによく…こんな立派に育ったもので…
Eカップ?Fカップ?そそそ、それとも…言葉通りパイズリくらい楽勝って感じッス。
「お金もない、料理も下手なアタシに出来る事といったらこのナイス・バデェ〜で殿方を慰めるくらい…うう…てな訳で、ねっ!へ−ちゃん、セックスしよ!?」
「ななな…」
あっけらかんと言われて動揺する俺の鼻先にチュッ!と軽くキスして顔色を覗き込む美咲。
「しないのぉ?」
そう問われて放っとく馬鹿はいないだろう。
目の前には巨大なおっぱいブルブル言わした(性格上問題は多々あるものの…)美少女な従妹がホット・パンツも脱ぎ捨てて(ノーパンでした)、大股開きでお誘い下さってるっているというナイスなシュチュエーションにぃっ!
「するっ!!」
良子ちゃんとセックスする為に既に上半身は裸であった俺はベルトのバックルガチャガチャ鳴らしてジーンズを脱ぎ捨て、ゴムの緩んだ青の縦縞トランクス一丁で天高ぁくだ〜いぶ!
「偉い!それでこそアタシが処女上げた愛しのへーちゃんだぁっ!?」
美咲はそんな俺を両手を広げて迎えてくれる。
「みぃぃいさきちゅぅぁあぁぁぁぁぁぁ〜んっ!(ルパ○調)」
「キャァァァ〜ん!」
朝霞の裸体に圧し掛かる俺の頭上で空中で脱げたトランクスがひらひらと舞い…
………
……
…落ちた。
「あんっ!あ〜ん、へーちゃぁん!」
むにゅむにゅ…
「うわっ、やわらけ…」
ちゅっぱ、ちゅっぱ!
俺は耐え切れずに美咲のおっぱいに舌を這わす。
桃色の乳首に何度も吸い付き、舌でくりゅくりゅと転がすと…
あっ?乳首…勃ってきた。
「しっかし、ホントによく育ったなぁ〜…」
「ん?何?胸?へへへ〜…」
美咲は嬉しそうに“にぱっ!”と笑うと乳房に吸い付いた俺の頭を右手でナデナデする。
そして、もう一方の手は…
「へーちゃんも立派になったねぇ〜」
股間の膨らんだ物をしなやかな手でスナップを効かせ、シコシコ擦り立てる。
「これで何人の女(スケ)泣かしたんだぁ?ええっ?教えろ、へーちゃん!」
「………」
美咲の他愛の無い言葉に俺様ガックリ…溜息を吐いて彼女のムッチリしたお尻を撫でる手も力無い。
「どったの?」
「今…二人目にしようとして逃げられた」
「え?」
美咲はその言葉が意味するところを判じかねる様子で耳を近付け、聞き返す。
「だからぁっ!お前だけだ、馬鹿野郎!?」
「へ〜〜〜っ、意外ぃっ!」
恥ずかしながら俺の経験は薄い、浅い、少ない。
童貞を捨てるのは早かったが、それ以降サッパリ…
美咲は『情けなっ!』とか、『ダサァッ!』とか言うのかと思いきや…
「な、なんだよ…俺がお前以外とシテないのがそんなに嬉しいのか?」
「だって…嬉しいよ。他の娘と犯り捲くってるなんて何か嫌だもん…」
潤んだ瞳でじっと俺の目を見詰めてはにかむ様にうっすら微笑んでいる。
こうして向かい合うのも数年振りの事だ。
ジックリ見ると…こ、こいつ結構カワイイ…かも?
「そそそ、そう言うお前は…何人男泣かせたんだよ!」
「片手じゃ足りないなぁ…」
気恥ずかしさを隠す為の問いに美咲は指折り数え、戻って薬指で止まった。
お、俺を抜いて…ろ、六人も…
こういう時にはどうリアクションを取れば…あっ、そうか?
がっしゃーん!
「あっ…怒った?」
卓袱台が…宙を舞う。
「怒るわい!犯り捲くりやがってぇっ!」
「ふぅん?じゃあ…その怒りをぶつけて見たらぁ〜…此・処・に」
美咲はキュッとマ●コに指を添えて押し開く。
そのエッチでイヤラシイ光景に俺の理性(元々そんな大層なもんじゃないけど…)は粉微塵に吹き飛んだ。
「ア〜ン!もうシちゃうのぉっ?」
「煩い!このやろっ、くぅぬやろっ!」
十分濡れているかどうか確認しないまま一気に挿入!
…経験不足を露見してしまいました。
しかし、高校時代“まで”スポーツ・マンだった俺…培った腰のバネは今も健在だ。
「アンッ!アンッ!へ、へーちゃん、おねがいぃぃぃっ!もっと…もっと、ゆっくりシてぇっ!?アタシ、壊れちゃうよぉっ!」
「黙ってろぃっ!この売女ぁっ!? 雌犬ぅっ!?」
「あ…なんか罵られるのも…アンッ、いぃん!」
美咲はマゾっちい事を言いながら俺の首筋に腕を廻し、腰に細長い足を絡め、しがみ付いて来る。
最初の時は破瓜の痛みから爪でひっ掻いたり、拳でぶん殴るわ、蹴飛ばすわで大騒ぎだったが、今は…ヒィヒィ快楽に悶えている。
「このやろっ、くぅぬやろっ!」
「アッ…ハァン、アッ、アッ…ヒィッ!」
何か涙が出てきた。
俺以外の六人と性交している内に目覚めたのか、その中にえらいテクニシャンが居たのか知らないが、こんな存分に開発されちゃって…
美咲が言うところの“何か”が…嫌だった。
「アン、アンッ、へーちゃん…ハァ…もしかして…妬いてる?」
美咲はそれを見透かしたように俺の耳元で囁く。
「ばばば、馬鹿言え…」
「へーちゃんだけだよ…こんなにイイの…」
うっとりした様子でそう言うと俺の唇に吸い付いた。
そのまま舌を絡め、お互いの口腔を嬲り合うと今まで抱いていた嫉妬心も薄らぐ。
自然腰の動きも叩き突けるものから緩やかにペニスを肉芽や膣壁へ擦り付け、美咲を感じさせる動きに変わって行く。
美咲もただマグロに徹している訳ではない。
下から淫らに腰を揺り動かして互いに情感を高めていく。
「ハァ、ハァッ、美咲…お前、何泣いてんだよ」
美咲はいつしか…泣いていた。
「良過ぎた?それともさっきの…痛かったか?」
「ばかぁっ!嬉しいから泣いてんじゃんかさ!?」
美咲は俺の頭を両手でロックするとクキッ!と在らぬ方向に捻った。
「グゲッ!」
「アタシ、何人も男と寝たけどやっぱりへーちゃんがイイ!へーちゃんが好き!好きなのぉ!?」
喜んだり、泣き出したり、怒ったりとホント忙しい奴だ。
しかし、泣きながら俺のことを好きだと叫び続ける美咲がひどく愛おしい。
だけどね…
「美咲…わりぃ…で、出ちゃいそうだから足ぃ、外してくれ…」
そんなラブラブな展開にも拘らず、いや、だからこそなのかも知れないが、俺のムスコは美咲の濡れ捲くったヴァギナに射精したがってピクピク言っていた。
抜こうにも美咲の長い足がガッチリ俺の腰をホールドしてギュウギュウ締め付けている。
「いいよぉっ!へーちゃんなら、へーちゃんならアタシ膣内で出されても大丈夫だよぉっ!」
「だ、大丈夫なのか?」
美咲の言葉を安全日であると早合点した俺は腰の律動を激しくし彼女の膣内で中出しすべくラスト・スパートを掛ける。
「美咲っ!みさきぃっ!」
「へーちゃん!へーちゃぁん!あ…アァァァン!」
どぴゅ!どびゅびゅびゅぅぅぅっ!
俺達は一緒に愛欲の高みへと…
………
……
…墜落。
「ねぇ〜、バックでしよ!バック、バックうぅっ!」
美咲は可愛らしい尻を向けて四つん這い。
片手で精液の垂れるヴァギナを開いてなおも俺を誘う。
「何度も強請るな!お前もう少し慎みって言うものを…」
「へーちゃんのジュニアだって慎み無いじゃんかさ…」
既に三発も射精(だ)したのにまだ勃ってます。
ハイ、そりゃもう隆々と…
「てぇりゃあっ!」
御要望通りその慎みのないジュニアでバックからだぁっ!
「あ〜ん、おっきい!またおっきくなってるぅ…へーちゃんのち●ちん!」
お互い疲れが出てきた事もあり、緩やかなペニスの出し入れでまったりとした時間が流れていく。
「つくづく体の相性良いよなぁ…俺達」
美咲の背に胸を合わせ、豊満な胸をも揉みしだきながら何となしに問い掛ける。
その何気ない問いに美咲はとんでもない答えを返した。
「んん〜?だ〜って、腹違いの兄妹だもん…」
きょっ…
「なぬっ?」
きょうだいぃぃぃっ?
「ママちゃんと伯母ちゃん、へーちゃんパパの肉奴隷だったんだって…3Pで毎度楽しんでいたら出来ちゃって、ウチのパパちゃん騙して責任取らせたって言ってた」
「そ、そんなこと…いや、有り得る…」
親父は大人の玩具屋で、このバイブがどーたらとか、この鞭のしばき具合が何たらとか薀蓄を垂れ流し、俺が小さい頃からその手のビデオをエンド・レスに見せ続け、語り出すと止まらない“大変態”だ。
そういえば昔、父ちゃん・母ちゃんと叔母ちゃんが素っ裸でプロレスをやっていたことが…
「ああっ!そ、そうだったのかぁぁぁっ!?」
「へーちゃんの精液と私の血液でDNA鑑定してもらったら98ぱーで兄妹だってさ」
ば、ばかやろう…それじゃあ表題を『従妹』から『腹違い実妹』にしなくちゃいけねぇぢゃねえか?
…っていうか、俺のち●ぽは、その実妹のま●こにずっぷり!
「その結果見て何かアタシ駄目になっちゃって…自棄っぱちで男取っ替え、引っ換えしてさ…」
「美咲…」
「だけどアタシ、へーちゃんのこと忘れられなくて全然上手くいかないし、こうやってイッパイに挿れてもらうとあったかくて……」
涙で瞳を滲ませ、捨てられた子犬のように俺を見詰める美咲に愛おしさが募る。
俺の事を想うあまり他の六人とは付き合いが長く続かなかったらしい。
堂々巡り、思い詰めた結果、漸く俺のところに戻って来たのだ。
こんなに美咲が悩んでいたのに俺は…
「もう…いい。何も言うな…」
そう言って抱き締めてやると美咲は胸に顔を埋め、涙を擦り付ける。
「へーちゃん…へーおにぃちゃぁん!」
美咲は小さい頃に戻ったかのように俺の事を『お兄ちゃん』と呼ぶ。
それは昔、後をチョコチョコと泣きべそを浮かべて付いて来た幼い頃の美咲を思い出させた。
俺に受け入れられる事で安心感を得て幼き日に戻ったようだ。
○学生だったあの頃、初体験の時に…
「おにぃちゃん!おにぃちゃぁん!」
美咲は感極まったように体を入れ替え、俺に抱きついてくる。
それと同時にヴァギナに納まった俺の息子をより感じるように腰を振って膣壁に擦りつけた。
「んふっ、おにぃ…ちゃん?」
「ん?」
激しく腰を揺り動かし、俺の頬にキスの雨を降らせていた美咲は不意に耳元で囁くように問い掛ける。
「お兄ちゃん…美咲のお尻…挿れてみる?」
「え?」
あああ、アナル・セックスですかぁあっ?
「全部の初めて、お兄ちゃんに上げたい…」
「美咲…」
初体験の時、お口も前も貰っていた。
残る“後ろの穴”にも興味があったが、尻穴に入れるのには僅かに抵抗があったし、今は美咲を絶頂に導いてやりたい。
「もう一発抜いて、浣腸してからな…」
「もぉう!馬鹿…」
美咲はもう一度俺の頭を両手でロックするとクキッ!と在らぬ方向に捻った。
「グゲッ!」
愛しかった…
俺は貪るように美咲の肢体に溺れた。
「アッ!アッ!アァン!アンッ!ア…ヒゥッ…あ、イイッ、イイよぉ!すごい、すごぉぉぉい!」
「ふむっ、ふむぁぁあっ!ふんっ!ふんっ!うう…ううっ!」
その想いを伝えるように激しく腰を打ち振るう。
その勢いの為、美咲の体は俺の上で跳ね回り、上方へ競り上がっていく。
美咲は俺の激情を全て受け止めようとするかのように必死でしがみ付いてくる。
爪を立て、幾条もの傷を俺の背に負わせた。
ちょっと早漏気味の俺は急速に高まっていく。
「美咲!うぉっ!みさきぃぃぃっ!」
「へーにーちゃん!へーにぃちゃぁぁぁん!出してぇぇぇっ!もっと美咲の膣内(なか)で精子出してぇぇぇっ!?」
俺には…
「みさ…おっ、おおぉぉぉっ!?」
「あぁん!あつぅぅぅい!?」
どぷ、どぷっ、どぷん!
俺にはもう美咲しか居ない…
愛しい番いを得て精液噴出しながら絶頂に浸る俺…
(良子ちゃんとはもう会わなかろう…)
…と、薄れ行く意識の中で思ったその時。
がちゃっ!
その当の良子ちゃんが戻って…え?戻ってきたぁっ!?
「御免なさいね?私、頭が真っ白になっちゃって…従妹って言ってるのに…ぴげっ?」
「よよよ、良子ちゃん!な、何ゆえ此処に戻って…」
良子ちゃんは思い込みの激しい性質で、感情が昂ぶると辺り構わず暴走する癖がある。しかし、先程『従妹』だと言ったのは聞こえていたらしい。
落ち着きを取り戻し、こうして謝りに来てくれたのだろうが、今は全く間が悪い。
俺と美咲がくんずほぐれつ裸で絡み合い繋がっている様を見て固まってしまっていた。
(何もこんな時、謝りに来なくても良いだろうに…)
俺はこの場面に鉢合わさせた神様を心底呪った。
言い訳無用。
今はセックス生本番で膣内射精真っ最中…
良子ちゃんはその光景に瞳うるうる、口をわなわな震わせ、酷く冷たい声で言った。
「従妹なんて嘘だったのね…」
「よ、良子ちゃん、違うんだ。ちょっと話を…」
「へー兄ちゃぁん!?」
俺の様子に美咲が不満の声を上げる。
俺にはもう美咲が居る。
そう気が付いた筈だったんですがぁ〜…
でも?…“でも”ですよ?
落とす一歩手前まで行ったオナゴにはやっぱり未練が多少あったりしたりして…
いやいや、やっぱり金も気遣いも半端じゃなく使った所為か、未練タラタラだった。
呼び止めようとして立ち上がると青い縦縞トランクスが足元に…
すってん!
「のひゃぁっ!」
…転んだ。
「か、可愛い彼女とお幸せにぃ〜…さようならぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
バコンッ!
良子ちゃんは小柄な体の何処にそんな力があるのか、閉じ掛けた扉を蹴破って猪突猛ダッシュ!?
「よ、良子ちゅぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」
俺の悲鳴は高く大きく響き渡り…
『ウルセェッ、またかよ?馬鹿野郎ぉっ!』
『オギャ、オギャ、オギャァァァァァァッ!』
『ちょっとぉ、漸く寝かしつけたのに如何してくれんのよぉっ!』
近隣の住民の非難を浴びながら暗闇に消えていった。
………
……
…
「ヒック、グシュ、グシュ…」
「スミマセン…あの、『青春の“新たな”1ページ』って奴ですから勘弁してやって下さい」
美咲は怒り露に怒鳴り込んで来た近隣住民を前に謝って回る。
男性には男物のTシャツの裾から覗くスケスケパンティでちらり悩殺、同性にはにこやか、且つフレンドリーに接して宥める。
当の俺はまたもや余りのショックに茫然自失、従妹の影で泣きじゃくっているだけだった。
「そうかぁ…『青春の新たな1ページ』かぁ…うん、若いって良いなぁ!」
「『青春の新たな1ページ』?じゃあ、仕方ないわね〜っ!」
『青春の新たな1ページ』にどれほど重い意味があるのか知らないが、怒鳴り込んで来た住民は皆、それで納得したように三々五々散っていった。
「泣くなって…“オニイチャン”、慰めてやるからさ」
「うう…こ、今夜は寝かさないぞぉ…」
「うふふ…」
悪戯っぽく笑う美咲…その笑顔に含まれた深遠な想いまでは測れなかった…
その後、寝食忘れ…というのが本当にあるものなのだなぁ〜と実感するほど俺たちはセックスし捲くった。
お互い目の下に隈が出来、汗に塗れでグッタリ…それでも俺の息子は美咲と繋がったままだった。
そう言えば昨日から膣内から抜いてない…
「お尻、痛い…」
美咲が俺の胸に頭を預けながら恨めし気に言う。
あの後、アヌス処女を美咲から頂いたのだが、息み過ぎてちょっぴり裂けてしまったのだ。
経験したのはそれだけだが、俺はその締りの良さにスッカリ嵌ってしまっていた。
「後でオロ○イン塗ってやるから…なっ?直ったらもう一回させてくれよこっちで…」
アヌスに指を這わそうと手をやると美咲はその手をパシン!と弾いて抗議の声を上げる。
「やン!お兄ちゃんのばかぁ〜っ!?」
ぽかぽかと殴りつける美咲を抑えて今度は本腰入れて下半身を蠢かす。
「んっ、あん、あ…ねぇ…へー兄ちゃん?」
「ん〜?」
激しく突かれながら美咲は俺の耳元に唇を寄せ、またまたとんでもない事を囁く。
「実はぁ〜アタシ…危ない日なんだけど…こんなに一杯膣内で出して…大丈夫かな?」
「いっ?だだだ、だって、お前大丈夫だって…」
言ってる事が全然違うじゃないかぁ〜…
俺、一体何発出した?
二桁…
「妊娠しても後悔しないって意味で言ったんだよ!もうっ、サイッテーっ!アタシ、妊娠しちゃうよぉっ!?」
「そんな感単に…出来ちゃうもん…なのか?大丈夫だろ?」
微かな希望を口にしながら俺の頭の中では悪い想像が犇いていた。
良子ちゃんとする予定で禁欲生活を始め、早二週間。
溜めに溜めた俺の子種の殆どは美咲の膣内に収まってしまっている。
これでは確実に…
「妊娠する!い〜や、絶対へーにぃちゃんの赤ちゃん生んでやる!もう、兄妹なんて関係ない。決定!責任取ってよね!?」
「お前、言ってる事が滅茶苦茶…うっ!」
見ると美咲がニタニタと人の悪い笑みを浮かべている。
ま、まま、まさか美咲…お前、確信犯?
美咲は俺に圧し掛かるように体を入れ替え、細い指先を俺の喉元に絡めて、顔突き合わせる。
「覚悟決めなって、なっ?男ダロ?」
「がーーーん!」
美咲は俺の腹の上に騎乗して見下すようにニターっと笑った。
突然来たから何か企んでいるとは思ったが…
俺は女郎蜘蛛に絡め取られた哀れな羽虫?
雌に食われる雄蟷螂?
もう後の祭りだった。
それから一緒に住み始めた俺達は一週間ほどして程無くハードな現実に直面する。
美咲が気分が悪いというので妊娠検査薬を使ったところ結果は…“陽性”!?
美咲は…
「終」
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