『逃亡者』
俺はコードネーム『ワイルド・スタリオン』…某機関のエージェントだ。
俺は今、逃亡者となっていた。
休日、ドラッグ・パーティーでナンパした彼女に夜這いを掛けたところ其処は大邸宅…
彼女のパパはとてもお金持ち…らしい。
警備員・番犬・監視カメラは言うに及ばず、赤外線から電気柵まで完備した要塞であった。
それなりに心得のあった俺はそれらを易々突破して彼女の部屋でベッド・イン…っと、此処までは良かったのだが、お休みを言いに来た彼女のパパ(実はマフィアのパパでもあった…)に見付かりパンツ一丁で逃げ回る事となったのだ。
広い敷地内で空間認識をすっかり失った俺はある場所に辿り着いた。
「教会…だと?」
やっぱりこの家の連中は気が狂っている。
「切った張ったのマフィア家業の癖に神様拝みやがって…」
敷地内に巨大な教会が丸々建っていた。
聖歌でも演奏する為か古びたパイプオルガンまで完備している。
「やっぱり左に行くべきだったか?」
不味い…袋小路だ。
すぐ其処まで追っ手が来ていると言うのに逃げ場が無い。
何処か身を潜める場所は…
「ドチラサマデスカ?」
「うわっ!」
祭壇の手前で熱心にお祈りでもしていたのだろう。
全く気配がしなかった。
其処には一人のシスターがいた。
薄い碧の瞳、彫りの深い目鼻立ち…修道衣のフードを被っていても分かるほど見目麗しい女性だ。
少々言葉のイントネーションに問題はあるが、話すには支障ないようだ。
「すみません追われてるんです!決して悪い事はしていませんし、貴女に危害も加えません!どうか助けて下さい!」
悲鳴を上げられる前に跪き、一息で懇願した。だが、尼僧は何故か顔を真っ赤にして俺の姿から目を逸らしていた。
「アノ…なぜ、ハダカナノですか?」
「うっ!」
必死だったから気付かなかったが、ルパンみたいな縦縞ストライプのトランクス一丁で逃げ回っている男の何を信じられると言うのか?
「教会に入ったかもしれん2人行け!糞っ、ビルとジョン(番犬)を巻くとは何て奴だ!」
警備員の怒鳴り声がした。
近い…これはとっても不味い。
「シスター、済みません!」
「キャァアッ…むぐぅ」
俺は尼僧の口を塞ぎ、抱えるように懺悔室に飛び込む。
鍵を掛けると有難い事にもう一対の部屋の鍵も一緒に掛かった。
「むぐぅ、むぅっ…」
「すみません!御免なさい!」
小声で尼僧に謝りながら周囲の気を探る。気配は2人。
番犬はいないようだ。
間一髪。だが、逃げ込んだ場所がいけない。
まるで見つけてくれと言っているような場所だ。
案の定、真っ先に近付き、ノックもそこそこに鍵の掛かった扉のノブを握る。
「此処だ!」
バレた。
加えて今まで大人しくしていたシスターに手を噛みつかれた。
「痛っ…」
「プハァ…コード002134、St.アンジェリカ。イマ懺悔キイテます!」
瞬間、シスターが答えた。
…驚いた。
拉致されている筈のシスターが危険を冒してまで俺を庇ってくれるなんて…
「シスター?申し訳ありません。今、裸の男が逃げ込んで来ませんでしたか?」
「いいえ。キテイマセン…」
「その男は強姦魔です。もし来たらすぐに逃げて下さい。そして、警備室へご連絡を…」
強姦魔?
えらい罪状で追われている。
こんな事を聞いたらいかな優しいシスターでも手の平返すかもしれない。だが、それも取り越し苦労だったようだ。
「ワカリマシタ…」
やはり聖職者の言葉は重い。
その言葉で警備員の気配が遠のいていく。
「…信じてくれたんですね」
コクリと無言で頷くシスター。
「アノ…もうダイジョウブデス。ハナシてクダサイ…」
「ご、御免なさい」
電話ボックス位の一人でも狭く感じる空間に美人のシスターとピッタリ密着している。
彼女の息遣いまで感じられる距離。
(ああ…いい匂いだ)
ミントの吐息、花の匂いのする体臭。
めっきり節操の無い俺の下半身はシスターの体温を感じてムクムクと膨れ上がってきた。
「ア…アァ…」
シスターは急に熱を持って反り上がる男の物を感じ、戸惑って身を捩る。
「ア…アナタ、レイピストデスカ?」
「ち、違います。そのシスターが魅力的だから…済みません!」
言訳無用。
勃起してしまったのだから強姦魔と間違われても仕方ない状況だ。
肩を落して懺悔室から出ようとするとシスターにやんわり押し留められた。そして、綺麗な彼女の指先が俺の股間に…
「し、シスター」
「Is that true? ワタシ…魅力的デスカ?」
「え、ええ、とても…」
シスターの様子がおかしい。
潤んだ目付きが妙に色っぽい。
息遣いが次第に荒くなり、それと同時に布越しにペニスを摩る指使いも激しいものに変わっていった。そして、大胆に手をトランクスの中に滑り込ませるといきり立った肉棒を強く扱き立て始める。
欲情しているのが分かる。
「ワタシ…主にお願いシテマした。ミダラナことお願いシてマシタ」
浮言の様に囁くシスター。
その言葉はまるで俺に懺悔しているようだ。
シスターが此処で熱心に祈っていた事…
淫らな事…
欲していたのはこの男性自身だったのだ。
「ああ…シスター、そんなに激しくされたら」
噴出しそうだ。
このままされたら耐えられそうも無い。
「自分からカラダ開ケマセン…レイプして…クダサイ」
聖職者として自ら淫行に走るのは抵抗があるらしい。
俺に無理矢理レイプされたと考える事で神に免罪して貰えると信じるかのように俺を誘う。
駄目だ。
我慢出来ない。
既に和姦と化しているが、こんな美貌のシスターが犯してくれと言っているのだ。
俺の理性はぷっつり切れた。
「う、うおぉっ!」
「Oh,NO!NOoooッ!」
ビリリイィィィッ!
俺は狭い室内でシスターの修道衣を引き裂く。
ガータベルトごと下着を毟り取り、自らの下着をもどかしく脱ぐと彼女の秘肉に押し込んだ。
「Oh,Come in!Come in please…」
「うぉ、す、すげえ!」
シスターのヴァギナは既にべっとり愛液で濡れそぼっていた。
大振りな女陰は俺の膨れ上がった欲棒を難なく包み込む。
熱い…
「Wow!…OH!Good…So good!great!Wow!」
「くぅっ!」
俺はシスターの両足を持ち上げ、駅弁ファックの体勢で思いっきり彼女を貫く。
グッチャ!ジュロ、グッチュン!ジュッ、グチュリ!
「Wow、Wow…NO、NO…AuN!…So good.Ahhhhhhhッ」
「すげぇ、すげぇよ、シスター…うおっ、た、たまんねぇ…」
シスターを犯している。それだけで俺の欲望は暴走を始めた。
アンジェリカは処女ではなかった。
俺の歌麿が余程気に入ったのか、自らの欲望に従ってゴリゴリと内壁に激しく擦り立てて快楽を煽り立てる。
まるで俺とシスターは猿に退化したような激しいセックスに興じる。
神聖な聖堂の片隅。
懺悔を行う小部屋は長時間ゴトゴトと不自然に揺れ動いた。
………
……
…
「oh,no Je●us…no…」
2時間後…
シスター・アンジェリカは全身精液塗れで力無く喘いでいた。
頭に残ったフードも首に下げた神聖なロザリオも俺のスペルマに漬かっている。
「どうだ、アンジェラどうだぁ!」
俺はまだ獣のように腰を振っていた。
弛緩したシスターの体が不自然に揺れる。
「pardon… pardon me…」
強姦魔に許しを請い、力無く震える美貌のシスター。
俺は彼女の膣奥に熱いマグマを噴出す。
「おおぉ…」
ずぴゅぅっ、どぴゅどぴゅぅっ!
「no…no…I will be pregnant. no…」
涙に濡れ、泣き崩れるアンジェリカ。
たっぷりと注ぎ込む。
これでこのシスターは俺の子供を…
事が終るとシスターは精液塗れの重い体を引き摺るように俺に退路を示してくれた。
「此処カラ、外に出レマス」
祭壇の床が持ち上がり、地下へと階段が伸びている。
「有難う…その…うっ!」
「んふぅっ、んうっ…(ジュル、ジュッ)」
別れの言葉を口にしようとした俺の唇をアンジェリカは自らの唇で塞ぐ。
シスターにあるまじき欲望に忠実な熱っぽいディープキス。
俺の頭を両手で抱え込み、舌を引き抜かんばかりに絡めて唾液を啜る。
一頻り唇を貪り合うとシスターは漸く俺を解放してくれた。
「アナタ素敵デシタ…あの…あっ!」
彼女の唇に指を当て俺は言葉を封じた。
「また…来るよ」
「…ハイ」
別れを惜しむ美貌のシスターに再会を約束して俺は厳戒態勢のマフィアの牙城を後にした。
夜の闇へと…
「終」