店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人の英雄が店に入ってきた。多分以前に別の客の連れで来た事があったはずだ。珠里はいかに女子高生というものが素晴らしいかを主張し始めた。
| 無職 珠里
「はじめまして。明日までの宿題があって、分からないので、訳してもしよければ訳して下さいませんか?平家物語の、「横笛」という題名なのですが・・・。以下の文章です↓↓ 滝口申しけるは、「老少不定の世の中は、石火の光にことならず。たとひ人長命といへども、七十八十をば過ぎず。そのうちに身のさかんなることはわづかに二十余年なり。夢まぼろしの世の中に、みにくき者をかた時も見て何かせむ。思はしき者を見むとすれば、父の命をそむくに似たり。これ善知識なり。しかじ、うき世を厭ひ、まことの道に入りなむ」とて、十九の年もとどりきつて、嵯峨の往生院におこなひすましてぞ居たりける。横笛これをつたへ聞いて、「われをこそすてめ、さまをさへかへけむ事のうらめしさよ。たとひ世をばそむくとも、などかかくと知らせざらむ。人こそ心強くとも、たづねて恨みむ」と思ひつつ、ある暮れ方に都を出でて、嵯峨の方へぞあくがれゆく。ころは如月十日あまりの事なれば、梅津の里の春風に、よその匂ひもなつかしく、大井河の月影も霞にこめておぼろなり。一方ならぬ哀れさも、誰ゆえとこそ思ひけむ。往生院とは聞きたれども、さだかにいづれの坊とも知らざれば、ここにやすらひ、かしこにたたずみ、たづねかぬるぞむざんなる。住みあらしたる僧坊に、念誦の声しけり。滝口入道が声と聞きなして、「わらはこそこれまでたづね参りたれ。さまのかはりておはすらむをも、今一度見奉らばや」と、具したりける女をもつていはせければ、滝口入道むねうちはぎ、障子のひまよりのぞいてみれば、まことにたづねかねたるけしきいたはしうおぼえて、いかなる道心者も心よわくなりぬべし。やがて人を出だして、「まつたく是にさる人なし。門たがへでぞあるなむ」とて、つひにあはでぞかへしける。横笛なさけなううらめしけれども、力なう涙をおさへて帰りけり。 という文章です。長くなってしまいましたが、もし訳して下さるならば、よろしくお願いします。 」
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子供達が泣いてるぞ・・・。
明らかに他の客の迷惑になりそうだったので、私はこう言った。
| マスター おじさん
2006年06月12日月曜日 22時01分
「はじめまして、ようこそのお越しを。 サッカーが終わったらにしようかと思ったのですが、お酒飲んでるでしょうから先に済ませておきます。
滝口が言ったことには、「老人と少年のいずれがはやく死ぬかの定めのない無常なこの世の中は、火打ち石を打ち合わせて出る光と変わりはない(ほどはかないものだ)。たとえ人が長生きするといっても、七〇歳か八〇歳を過ぎることは(まず)ない。そのなかでも身体が壮健であるのはわずかに二十年あまりのことだ。夢や幻のようにはかないこの世の中で、醜い者をわずかな間でも妻として何になろうか。(いや、自分の気に入った女性を妻としたい)気に入った者と結婚しようとすると、父の言いつけに逆らうようなものだ。これは仏道修行に入るよい機縁というものだ。つらいこの世を避け、真実の(仏の)道に入ってしまうことにしよう、それにこしたことはない」と言って、一九歳のときにもとどり(=髪の毛を根もとから束ねて頭上で結んだもの、俗人の証)を切って、嵯峨の往生院でひたすら仏道修行にはげんでいた。横笛はこれを人づてに聞いて、「私を捨てるのならともかく、(滝口が)出家までしてしまったのはなんと恨めしいこと。たとえ出家するとしても、どうしてこのようである(=出家する)と知らせてくれなかったのでしょう。あの人がどれほど薄情でも、訪ねていって文句を言ってやろう」と思いながら、ある日の夕暮時分に都を出て、嵯峨の方へとさまよい歩いていった。時期は二月十日過ぎのことであったので、梅津の里の(あたりで吹いてきた)春風に、どこからともなく漂ってくる香りに心引かれて、大井川に映る月の光も霞にへだてられてぼんやりしている。(横笛は)並一通りでない思慕の情も、一体だれのためにするのか(他ならぬ滝口のためだ)と思ったことであろう。往生院とは聞いていたが、はっきりとどこの坊(=僧の住居)とも知らなかったので、あるところでためらい、別の所で立ちつくして、人になかなか尋ねられないでいる様子は痛ましい。住み古した僧坊で、経文を唱える声がした。(その声は)滝口入道の声だと聞き取って、「わたしがここまでたずねて参りましたよ。(僧侶に)姿が変わっておられるのを、もう一度拝見したいものです」と、(横笛が)連れていた女に言わせると、滝口入道は胸が騒ぎ、障子の隙間からのぞいてみると、本当に人に尋ねあぐんでいる様子が痛ましく思われて、どのような(出家の)意志の固い者も(そのような様子を見ては)きっと心が弱くなってしまいそうである。(滝口は)すぐに人を出して「まったくここにはそんな人はいません。家違いでしょう」と言って、とうとう会わないで(横笛を)帰してしまった。横笛は薄情で恨めしく思ったが、どうしようもなくて涙をこらえて(都に)帰った。
あー、キックオフです。わからんところがあればまた質問を書いておいてください。」
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珠里は付け加えた。
| 無職 珠里 2006年06月12日月曜日 22時21分
「ありがとうございます!!サッカーなのに、質問をしてしまい、本当にすみません!この文章に対しての質問はありませんが、また今度、来ると思いますので、そのときは迷惑でなければ、よろしくお願いします。」
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私は内心うんざりしていたが、にこやかな顔でこう答えた。
| マスター おじさん
2006年06月13日火曜日 06時56分
「はい、またのお越しを。 それにしても、焦って訳したからか、ちょっと日本語として整合性がとれてないところが多いですな。 我ながらひどいもんだこりゃ。 間違ってはいないようですが、みかねたので一部修正しておきました。」
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珠里は少し考えてから話を続けた。
| 無職 珠里 2006年06月14日水曜日 22時32分
「わざわざご丁寧にありがとうございます!とても助かりました!」
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