だって… Vol,329
(風鳴さん 作)
チュッ♪
「おわっ!」
「ふふふ、祐一さんの唇をゲット! です」
「な、何するんだ、栞」
「祐一さんの唇、中々柔らかかったですよ。それでは!」
「って、おい! ………………逃げやがった」
「相沢君?」
「(ビクッ)はい! 何でしょうか、香里様!」
「そんなに畏まらなくてもいいのよ。で、今の誰?」
「そ、そんな事を何故聞くのですか?」
「だって…」
「あたしって結構、独占欲強いから」
「あの……相手をどうするので?」
「ふふふ。相沢君が誰のモノか叩き込まないと。で、誰?」
「あ、あう、し、栞様です……」
「栞……? あらあら、栞ったら」
(すまん栞! 俺にはどうしようもない!)
「あ、そうだ。栞に様なんてつけないでいいわよ」
「分かりました、香里様」
「ふふふ、相沢君はあたしのモノなのよ。ねぇ?」
「は、はい」
「ちゃんと可愛がってあげるからね、相沢君」
「あ、ありがとうございます」
(みんな………俺はもう戻って来れそうも無いよ。ごめん)
fin