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俺は王妃の部屋から立ち去った。

まぁ十分に色っぽいオナニー姿をみせてもらったしな。
これは何かの役に立つかも。

俺はその夜は町の宿屋にとまると翌朝、例の武道大会の申し込みをするために街の商業区に足を踏み入れていた。
あたりの露天は店がもてなかった店主のだろう、ところ狭しと商品がならべてある。
品揃えはどれどれ?
げ!どれも銅の剣ばかりだ。
良く考えたら、品数は豊富だが商品の種類はそんなにたくさんあるはずないよなぁ。
それでもどの店も個性をだそうと銅の剣を飾り付けたり、短く研いで短刀にしたりとがんばっている。
うんうん、小さいながら個性を出すことはいいことだ。
俺はうなずきながら勿論それらの品には手もつけず大きな商店に入っていく。
やはり自分の品を買うのは安心できるとこじゃないとな!
「いらっしゃい、なんにするね」
決まり文句の店の親父に愛想わらいしながら俺は棚の中をみてまわった。
ふん、ここは定番の店だけあって品数も豊富だ。
毒針からロングーソード、バトルアックス、シミター、スピア、メイスと切る突く刺す一通りそろっている。
まあぁ、実際最高レベルの俺にはあんま関係ないけど…。
「いまなら、魔法のハルバードもあるよ、どうだいお客さん」
「まぁ、また来るよ」
俺はとりあえず保留して店をでた。

次に俺はそこらの店を冷やかしながら、裏寂れた一軒の武器屋のドアを開けた。
そう、ここは例のジジィのいる店だ。
予想道理、干物のようなジジィがホコリだらけのカウンターの奥に腰掛けていた。
なんか陰干しされてるみたいだな。
「…お客さんかい…申し訳ないのぉ……もう武器はあつかってないんじゃよ」
「なんでだい?」
まぁ、お約束だから聞いてやる。
「よかろう、教えてやろう、あれはまだわしが若いころじゃった--」
キュピーンっとジジィの目が光ると淀むことなくペラペラ話し出す。
「あ、あの…じいさん…」
「--そこでわしは、伝説のオリハルコンから一振りの剣をつくることを--」
しかもこっちを無視して延々喋りつづける。
くそ、聞くんじゃなかった。
このジジィこの話をするためだけに存在するキャラだからな、今が一世一代の見せ場なんだろうが、それにしても話が長い。
「それでじゃ、わしはあの魔剣を、彷徨い森のハイエルフに託したんじゃよ、おおぁ、もしあれがあれば魔王なんぞイチコロじゃ、そう…」
まぁ結局のところ、じいさんが昔若気の至りでつくった魔剣が彷徨いの森にあるわけだ。
それを無事とってくるってクエストだな。
「あの森は恐ろしいところじゃ……だれか取りに行ってくれれば……だれか」
ジジィはそう言いながらこっちをちらちら見つめてくる。
「行ってくれればのぉ…誰かが」
ちらり
むちゃ目線で物言ってるよこいつ。
まぁ、最初からそのつもりでここ来たし乗ってやるか。
「ああ、もう分かった、それなら俺が取りにいってやるよ」
俺がジジイの流し目に負けてそう叫ぶ
「おお、さすがだ戦士殿!お主の瞳ただものではないと思っていたわい」
ジジィは狂喜乱舞して無責任に喜びだす。
ほんとテキトーだなこのジジィ。
「無事、魔剣をとってきたらその剣で武道大会に登録してやるわい、しっかりな」
「まぁ期待すんなよ」
俺はため息まじりそういうと席をたつ。
なんか、どっと疲れがでた。
もっと美人の店員がいる店にいこう。
「じゃあな……あばよ」
だが嘆息混じりの俺の言葉は高齢者の耳には十分伝わらなかったらしい。
「へ?なんじゃって?」
俺のほうに耳を寄せてくる。
「…だから…あばよって」
「ほうほう…なんで武器を扱ってないかじゃな」
俺がおそるおそる見返すと、うんうん勝手にうなずいて話し出すジジィの姿が…。
「いや、それは聞いてないんだが……」
「よかろう、教えてやろう、あれはまだわしが若いころじゃった--」
「おい、人の話きけよ!」
「そこでわしは、伝説のオリハルコンから一振りの剣をつくることを--」
おいぃい!
一度聞いた話は飛ばせるぐらいの機能つけとけよぉお!

結局、俺はその後3回同じ話を聞いて、ぐったりしながら店を後にした。
無敵の筈の俺は、ある意味で非常に疲れながら、店をまわっていた
その時さらに裏路地の奥まった所に、小さなくぐり戸があるのに気が付いた。
そうだ、たしか王都には隠しショップがあったはずだ。
ここもたしかその隠しショップの一つだったはずだな。
俺は小さな小窓から中を覗き込む。
店の中は入り口とことなり結構広くなっているようで、中央カウンターの向こうに女店主が座っている。
エキゾチックな中東系の美女だった。
黄金色のカールした髪に、大きく黒い瞳に彫りの深い鼻立ち、肉厚の唇はHな感じで半開きになっている。
チョコレート色のまろやかな肌にはアラビアの踊り子のようなシースルーのドレスを着ていてる。
胸の所が大きくひし形に開き、そこから美乳の割れ目がむっちり押し出されているのがたまねぇ。
剥き出しのお臍に細い腰には薄いパレオをまき、足首ですっとすぼまる絹のスボンをはいている。
年のころは、20代の前半だろうか、妖艶に円熟したグラマラスなボディラインだ。
だが、こんなところに店を出すだけあってやはり、普通の人間ではないらしい。
彼女の軽くカールした巻き毛から、ぴょこんと尖った耳が覗いている。
しかも半開きの肉厚の唇にはかわいらしい八重歯が顔をだしている。
これは、面白そうだな。
俺はさっそくドアをくぐると中にはいる。
「あら、いらっしゃい」
気だるげになエキゾチック美女は、妙なイントネーションで俺を出迎えると、またぼんやり目線をさ迷わせる。
しかし、全身で俺のことを注目しているのが丸分りだ。
「武器を見せてもらいたんだが」
「あんさんも武道大会でられるの?」
「まあな」
俺は軽く答えると棚にある品に手をのばした。
「あ!あかん、それは超レアな雷神の杖なんや」
とたんにカウンターの奥からアラビアンな美女がとびでると、さっと杖をだきしめる。
「あ〜ん指紋がついたらどないするのよ」
「いや、商品かと…」
「商品はこっちの棚、こっちはうちのコレクション展示なんよ、よ〜みてなうちの超レアコレクション」
「へ〜そうなのか」
俺は驚きながら、たしかにそう明記してある棚をみつめる。
ふむ、たしかにレアなグッズが一杯だがどれも俺は持っている。
「ん?ここ魔法の杖のシリーズで空いてる部分があるな」
俺もゲーマーの性がコンプリートしていないアイテム棚を見つけ、ついつい声をあげてしまう。
「え、おにいさん気がついた?そこはなホーリーロッドが入るんや」
あれか…たしか最終ダンジョンで手にはいる、歩くだけで回復する杖だな。
「それがそろえば世界中の杖を集めらたのになぁ、ほんま残念やわ」
しょぼんと耳をたれさげ、へんな方言ではなす美女の目の前に俺はほいっと杖を置く。
「ん?……あぁこれはホーリーロッド!」
「やるよ」
「ええぇぇほんま?もう返さんで?ええんやな?ほんまやな?」
そういいながら、いい年した女の人がすりすりと杖に頬擦りしている。
「ほんまうれしいわぁ、この杖さがして50年もさまよってたんよ」
「ほー」
俺は、そのセリフで目の前の美女の正体に心あたりがついた。
たしか、砂漠や荒野で特殊な笛を吹くと現れる謎のキャラバンがいたはずだ。
どうやらそこの商人みたいだな。
その時、アラビアな美女の目がキラリと輝く。
「あんさん、ちょっとそこのカバンからでてる剣!それや!それ見せてんか?」
「あぁ、いいけど」
それは先代勇者から引き継いだ伝説の剣だった。
「これ…これ・・・伝説の…まさか…あんさん…」
「あぁ…一応勇者だけど?」
俺の返事に美女の褐色の顔が真っ赤に染まる。
大きくあけた胸元をぶるんとふるわせ、椅子の上でかしこまって座ると、口をぱくぱくさせながら話し出す。
「あんた勇者さまか?…あぁ…うち…うち…あ…あの…魔人のコレルいいます…あっ魔人いうても悪さはしません、ただ商いをするのが好きなだけで…そのよろしゅう」
そう言ってちょこんと金色の頭を下げた。
「こちらこそ、俺は勇者だ」
「はぁ…ほんまもんや」
魔人コレルはもじもじしながら俺の腕に手を伸ばしてくる
「触ってもよろしいか?」
「?いいけど」
「はぁぁ」
指先が俺の肌に触れただけで、肉感的な女体を震わして歓喜にふるえる。
「ど、どうしたんだ?」
「あぁ…勇者さまっていったら最高のレアやないの…もう歩くレア!この世のレア品の総本山!あんたが触ればどんな剣もすぐに伝説になるんやで、あんたの髪の毛一つでさえ、うちらにとってはあこがれの品なんや」
ぽわ〜んと顔を上気させてコレルは熱弁する。
まあ、確かにこの世界の伝説はすべて勇者が絡んでいるからなぁ
「ほんまうち…うち…こんなボロい店に勇者様きてくれはるなんて…あっお茶もおだしせんと…すぐいれます」
ぱたぱたとコレルはパンツに包まれた形のいいヒップを俺にみせて、なにやらお茶を注ぎだしている。
「ふふふん、うちは今日は人生最良の日や、もういつ死んでもええわ」
にっこにこ笑いながらアラビアンな美女が独特のケトルからお茶を注ぐ。
「そうや、勇者さま、うちの店で武道大会の登録なさるん?そんならうちの店の商品どれでも好きに持っててえんよ、せひうちの武器も勇者さまの伝説に加えてほしんや!」
にっこり笑うアラビア魔人の美女は、はいっとお茶を俺に差し出した。


さて、俺は……

よし、コレル秘蔵の魔法の武器をもらうことにするぜ!
コレルには悪いが、彷徨いの森のハイエルフのところに魔剣を取りに行くぜ!


(C)MooLich 2001