女族隷属

3−4 級友挨拶

「それじゃいくわよ正樹君、今から自己紹介ね」
薫子先生がにっこり正樹を見ると2-14と書かれた教室の扉に手をかけている。
その姿は、ほんの数十分前まで蕩けるように抱きあっていた相手とは思えない。
その瞳の輝きは、やさしげに生徒を見守る年上の女教師のものだった。
その余りにも切り替えのはやい落ち着いた様子に、正樹にはまるで今までのことが夢の中の出来事のように思えてくるほどだった。
それでも手に体に残る感覚を今でも簡単に思い出せる。
目の前で凛とたたずむ先生の赤い唇、潤んだ瞳、細い腰、タイトスカートから伸びる長い脚、そして、白いジャンバーに包まれたあの豊満なバスト。
正樹の股間に熱いうずきがすぐにでも生まれそうな、あの淫乱な美体。
だが、目の前の美女はその全てが嘘だったかのように教師としての身支度を整えていた。
チョーク箱と出席簿をもつ長身からは淫蕩な女の甘い匂いなどまったくなく、清潔そうな黒髪をゆらす気さくな教師にもどっていた。
「ん?どうしたの正樹君、ここがあなたのクラスよ?」
小首をかしげて薫子先生はそんな正樹の顔を覗き込む。
「いえ…その…」
正樹は薫子先生の変わり身についていけず戸惑いながら、腕にはめた例のお守りをクセでつい握り締める。
「ふふ、心配ないわよ、うちのクラスの子はみんないい子ばかりだからすぐに打ち解けるわ」
薫子先生は正樹が転入することに心配していると思ったのか「んん?」っと顔を寄せてくる。
「あの…」
そのアップの無防備な美貌に正樹はついどきまぎして言葉を失ってしまう。

だか、それに胸を動かされていたのは正樹だけではなかった。
薫子先生も実は大好きなご主人さまを抱きしめたくてしかたがなかったのだ。
歩くたびに、お腹の奥にたっぷり注ぎ込まれたご主人様の精液が自分がペットになったことを意識させてくれる。
その度に自虐的な快楽に襲われ、後から自分を見つめる正樹の視線を気にしては何度も膣から愛液と精液が流れ出そうになるのを耐えていた。
正樹には、すまして歩いているように見えていたが、女教師の頭の中では、校舎裏の甘いひと時をおえてこの教室に向かうまでの間も廊下で抱きついてキスをして…それで…と妄想の中でもう何度もご主人様の股間にむしゃぶりついていたのだ。
その度に薫子先生は、私は先生、私は先生、今は我慢っと呪文のように唱えて必死で耐えていたのだ。
彼女の体は最後に交わってからまだ数十分しかたってないのに、もう体も心もご主人様をほしがって悲鳴をあげていた。
そのご主人様が目の前で元気なくこちらを見つめている。
薫子は心の中で「く〜ん」と甘えた声をあげながら、正樹のことが心配で心配でたまらなかった。
すぐにでも胸の中に抱きしめ、お慰めしてさしあげたい。
唇を奪ってそれで、ご主人様のご機嫌よくなるまでうんと甘えてあげるのだ。
薫子の中でメス犬の本能が呼び起される。
……そう、ちょっとだけなら…ちょっとだけならいいよね。
薫子はさっとあたりを油断なく見渡す。
幸いショートホームルームが始まり廊下にはまったく人気がない。
……えへへ、ならチャンスかも♪
自分を見つめてくれる正樹の視線を受けて雌犬の本能が我慢していた女心に確実に火をつけていた。
「ほら、元気出して…ねっご主人様…ちゅ」
そっと軽く愛しい主人の唇をつい奪ってしまう。
「あっ!」
驚いて顔を上げる正樹ににっこり笑いかける。
「ねっご主人様が元気ないとペットも元気がなくなっちゃうでしょ」
「うん」
「えへへ…あっ後ちょとっ…んっ…ね…ちゅ…んん」
「あっ…まだするの?うぅ…んん」
ちゅる、ぴちゃぴちゃちゅうるる
軽く合わせただけの唇からお互い求め合うように舌が踊り出ると当然のように唾液をすすりあう。
「あうぅ…んん…んん」
ぐにゅぐにゅと軟体動物のようにピンクの舌が正樹のそれに絡みつくと、しっかりと口の中に引き入れしゃぶりだす。

お互いの息を吸いあうような深い深いキスは1分ほど続いていた。
「んん…ぷはぁ」
「あぁぁん…だめ…ご主人様…もっとぉ…く〜ん」
鼻を鳴らして正樹の頬に自分の頬をすりすり寄せてくる。
「あの…先生…ホームルームおわっちゃうよ」
「でもぉ」
すでにその成熟した大人の肢体が教師の身を覆うスーツの内側から淫蕩な色気を漂いだしている。
さらにタイトスカートから伸びた白い太腿が正樹の脚の間に突き入れられると、ぐいぐいと下半身を刺激しだす。
ストッキングをはいていない生脚なのは、愛液と垂れたザーメンでびちょびちょになったからだ。
もちろんパンティも……
トロンと溶けそうなスケベな流し目でご主人様を見つめると雌犬の本性をだして、くちゅくちゅと美味しそうに正樹の唾液を啜りだす。
ちゅずるるる、ちゅちゅちゅ
「あうう、く〜んもっとぉ……ねね、口あけて……ほら、お胸……好きにしていいのよ」
ぐいっとスーツごしに豊満な胸をもみ上げ、正樹の体にこすりつける。
「んん……ううっ、ダメですよ、先生」
だが正樹はすぐドアの向こうから聞こえるクラスメイト達の声になんとか理性を保っていた。
「んっ……ぼっ僕をクラスに紹介してくれるんじゃなかったですか?ねぇ沢木先生」
ぺろぺろと正樹の唇を舐めていた薫子がその一言でピクリととまる。
「えへへへ、そうだね、ごめんごめん」
てへっと笑うと女教師はすごく名残惜しそうにその体をゆっくり離す。
しかし、その綺麗な指先だけは意思に反してしっかりご主人様の服を掴んで離していなかった。
「うん!あたしがしっかりしないとね、先生なんだから……でも正樹君が元気ないのもダメなんだぞ」
ちょんと正樹の鼻先をつつく白い指先。
「そっ、それはなんだか先生がさっきまでよそよそしくて」
「あは、なんだそんこと気にしてたの?」
くすくすと笑いながら美女はその魅惑的な胸を揺らす。
「あたしは先生だからね、教室に私情を持ちこまないようにしてるのよ、それはクラスのためだけど……それ以上に正樹様のためでもあるかな?」
「え?」
「えへへへ、大事なご主人様だもん、あたしなんかのせいでダメになってほしくないからね」
恥ずかしそうにそう言いながら美人教師は白い指先でそっと正樹の頬を撫でる。
「……まぁどんな正樹様でもあたしの気持ちは変わらないけど……えへへ、どうせなら正樹様が学園生活楽しめるようにしたほうがいいでしょ」
「ありがとうございます、先生」
正樹はそっと自分に添えられる優しい手を掴むと素直な気持ちでお礼をいっていた。
「えへへ、なんか照れるね……じゃあ後で呼ぶから来てね」
ふふんっと照れ隠し笑いながら女教師は出席簿を大きな胸にかかえて教室の扉に歩き出す。
「あっ!それから、もちろん大好きよご主人様!忘れないでね、わん」
快活に笑いながら子犬のような声をあげると忠実な愛犬はガラリとドアをあけて教室の中に入って行く。
正樹はなんだか嬉しいようなこそばゆいような奇妙な感触を味わいながら、その魅力的な後ろ姿を目でおっているのだった。


やがて、教室の中から……
「いや〜みんなおくれてごめん、それと!おっは〜」
という薫子先生の陽気な声と、それに答える生徒たちの元気な返事が聞こえてくる。
「先生また遅刻ぅ?」
「えへへへ!他の先生には内緒でお願いっ」
『あはははは』
薫子先生の声に答えて男子も女子も屈託なく笑う声がひびく。
健康的で気さくな薫子先生はそうとうクラスの生徒に慕われているみたいだった。
「さて、諸君よろこべ!とくに女子!転校生がきたわよ」
『お〜〜〜』
どよめく場内……もとい教室。
なんだか薫子先生はノリノリで正樹を紹介しだす。
「じゃ、はいってきて」
正樹はその声を聞いてゆっくり教室の扉に手をかけると、教室に脚をふみだしていた。

その後姿を、先ほどから廊下の片隅でじっと見つめている視線には気づかずに……


正樹はお約束で黒板にかかれた自分の名前を背にして自己紹介していた。
「こんにちは、高梨正樹です、今日からよろしくお願いします」
『おおぉ』
どよめく教室、まるで珍しい珍獣をみるみたいに正樹を見つめる目、目、目。
だがそのどれもが好奇心と物珍しさに満ちている。
「ほらほら、みんな返事はないの?」
んっ?って感じで正樹の横にたつ薫子先生。
「こんにちは、正樹君」
元気な声がクラスの後の方から聞こえてくる。
そこには朝方、校門のところであった風紀委員の少女、長谷川奈津がいた。
それが呼び水になったように、次々に正樹に声がかかる。

それからは、定番の質問攻めだった。
「どこから来たのか?」
「趣味は?」
「好きなものは?」
「彼女はいるの?」
この質問の時に横で薫子先生が頬を染め不審気にドギマギと手を握っていたりする。
「ペット飼うなら犬、ネコ?」
「好きなタレントは?」
「将来の夢は?」
さまざまな質問が飛び交う中、なぜか薫子先生も積極的に質問に参加していた。
「それで、正樹君はどんなタイプの女の子が好きなの……ふんふん、それから……」
「先生!」
「あっごほん……んん、まあこんな感じでみんな仲良くねぇ、えへへへ」
にっこり笑って頭をかく美人教師にクラス中が笑いの渦に引き込まれる。
「えっとそれじゃ、正樹くんの席は窓側の……そうそこね、まあこの教室はホームルームとかにしか使わないから、授業は選択した科目の教室に移動になるのよ、科目表とかは張り出してあるから決まり次第履修表を提出してね、えーと詳しいことは――」
「はい!わたしが!」
奈津がさっと手をあげる
「お、さすが風紀委員ね、後は――」
「俺も教えてやるよ」
正樹のために空いている席の隣に座る男子生徒が手を挙げる。
「あら、山岸君、奈っちゃんが立候補したからかな?妬いてるの?ウシシシ」
「そっそっそっそんなじゃないっスよ」
目が糸のように細い山岸と呼ばれた男子生徒はよっぽど人がいいのか、正樹から見てもばればれの誤魔化しかたをしている。
「山ちゃん照れるなよ」
「そうそう、かわいいよ山ちゃん」
「俺は応援してるぞ!山っ」
まわりのクラスメイトからも冗談交じり冷やかされているが、みんな周知の事実らしく、本人だけが必死にモゴモゴ言い訳している。
そんなとっても好感のもてるクラスの雰囲気に正樹は胸を撫でおろしていた。
どうやら、薫子先生が自慢するだけはある。
「あははは、それじゃ頼むわね、みんなも新人さんの面倒よろしくね」
「は〜い」「まかしとけ〜」「よろしくね」
様々な声に受け答えしながら正樹は自分の席に歩きだす。
その耳元に、そっと美人担任が甘い声で囁く
(ペットの面倒もちゃんと見てね、ご主人様ぁ)
「え?」
振り返ると、そこには凛々しい顔にもどった担任教師しかいなかった。
「どうしたの正樹クン?」
何事もなかったように軽やかに美貌の女教師は微笑んでいる。
「いっいいえ」
「さて、みんな三時間目はじまるわよ、用意して、男子は次は必修の体育だったよね、それじゃ今日も一日みんながんばろ〜」
1、2時間目を遅刻していたのは、さらりと忘れて、朗らかに笑いながら薫子先生はクラスに手を振ると教室を颯爽と去っていくのだった。


「あの、よろしく」
正樹は席に腰掛けながら隣に座る山岸に声をかける。
「違うからな」
山岸はボソッとつぶやく
「え?」
「その……あれだ……長谷川のこと気にして言ったんじゃなくてだな」
「うん、わかってるよありがとう」
正樹は年上の美女をメロメロにする例の微笑をうかべながら席に腰掛ける。
「おっ……うんうん、わかってくれるか、俺、山岸勉、よろしくな」
糸目のクラスメイトはニカッと笑い軽くお辞儀をする。
「僕は高梨 正樹、よろしくね山岸君」
お互いまた自己紹介をして目を合わせて小さく笑いあう。
「そんなやつ山って呼び捨てでいいのよ、正樹君」
元気な少女が正樹の前にたつ。
「あ、長谷川さん」
奈津と名前で呼ぶように言われていたが、正樹は山岸のことを考えて名字で呼び返す。
「お久しぶりって程でもないね、でも、どうしたの朝早くに来てたはずなのに」
「えっ!!……それは、その」
まさかついさっきまで、担任の美人教師とドロドロのSEX三昧だったなんて言えるわけがない。
「えーっと、その……何だろ……そっ……そのっ、お腹痛くなって、保健室にいってたんだよ」
「え!保健室!まさか薫子先生に連れてってもらった?」
「何ぃ!そうなのか?あそこにいったのか!」
なぜか奈津と山岸は二人が息をあわせて正樹の方を凝視する。
なっなんだ?この巨大な学園に驚かされ続けたけど、この学園生の二人がそんなに気にするなんて……ここはどう答えた方がいいんだろ……
「ううん、その……他の人に連れてってもらったんだよ」
二人には悪いけど正樹は心の中で謝りながら嘘をつく。
「はぁ――っ、なぁんだ、じゃあ第一か第二保健室ね」
「そんなにあるの?」
「そうだぜ、ここは中学だけでも5つ保健室があるんだ、普通の怪我からカウンセラーのいる奴までな」
…たしかに2年生だけでも25クラスある普通じゃない学校だもんな、保健室も4つや5つはあってもおかしくないかも。
初日の正樹でも納得するほど、学園の規模は大きかった。
「それでね、第5保健室には魔女がいるのよ」
奈津はまるで秘密の話を語るかのように少し小声になっている。
「魔女?」
正樹は何を冗談をって顔で見るが、そこには真剣な顔でうなずくクラスメイト一同がいた。
「そうだぜ転校生、うわさじゃあそこにいって無事に帰った奴はいない」
「そうそう、なんか一こ上の先輩が興味半分いったら一晩で白髪になって――」
「なんでも、生きた剥製があるらしぞ」
「いやいや、異世界につながる扉が――」
「わたしが聞いた話じゃ、夜遅くにあの部屋からピアノの音がね」
がやがやとみんな好き勝手なことを言いだしている。
……なにか学校の怪談みたいなものなのかな?
正樹は小首をかしげながら、新しいクラスメイト達の話に熱心に耳を傾ける。
「まあさ、魔女とはいわないけど、あの保健室は変な噂が多いのは事実だな、保健の先生はちらっと後ろ姿を見たぐらいだし……あっ俺、寺田ってんだよろしく」
前の席に座っていた男子生徒もくるっと後ろを向いて話しに加わってくる。
「そうそう、その先生がね、女の人なんだけど薫子先生と仲がいいらしのよ」
「へ〜そうなんだ、さすが薫子先生」
「だろぉ、美人だしあのスタイル、ところで非公認ファンクラブに君もはいらないか?」
なんだか「薫子LOVELOVE」ってハッピを着た奴らがよってくる。
「いまなら、なんと生写真が……」
「もう、あっちきなさいよ、このエロがき〜〜」
他の女性徒に押しやられるハッピの一団。
「うははは、でもマジでうちの担任、美人でいいだろ? それに性格もさっぱりしていてさ、あいつらだけじゃなくて、隠れファンクラブけっこうあるんだぜ」
山岸が長谷川さんに聞こえないように声をひそめる
「うん……まぁね」
まさかそのみんなのアイドルの担任教師を奴隷ペットにしてるなんて口が裂けても言えない正樹だった。
「それで、その保健室の謎の魔女がすごい美人らしいんだよ」
前の席の寺田と名乗った男子が声を潜めて話し掛けてくる。
「それ、俺も聞いた!いいよなぁ美人保健医」
「そうそう、なんかいつも白衣きてる謎の美女って奴らしくてさ、彼女を探しに高等部の校内探検部が保健室にはいったけどそのまま行方不明、探索チームのもってたカメラだけが後で発見されてさ、そこには白い影しか写ってなかったんだって」
「そっ、それは、なんかすごいね」
「いや、まだまだよ高梨君、この学園ではそんなことは日常茶飯事よ」
ポニーテールの女の子がちちっと指を振ってみせる。
「高等部なんて、いま裏生徒会と同好会連合が部活戦争はじめてるし、大学連では秘密の巨大ロボットが製造されてるって話よ」
その瞳はいたって真剣だ。
「そっそうなんだ」
「あははは、まぁそんなことより、俺たちには次の授業準備の方が一大事だけどな」
山岸がそう言って席を立つとまわりのみんなもがやがや言いながら用意をはじめる。
「じゃあね、あたしは次は選択の理科だから」
奈津はそう言うと、数名の女の子と一緒に歩きだす。
「じゃ〜ね高梨くん」
「ば〜い」
まだ名前も覚えてないクラスメイト達が手をふって各々教室を後にしていく。
「高梨君も次は体育をうけるかい?」
前の席の寺田が声をかけてくる。
「うん、まだどの授業をとるか決めてないし」
「まぁ中学のうちはほとんど必修だからなあんまり違いないさ、そうだ俺たち一緒の奴うけようぜ」
「そうそう、うちの薫子ちゃんには負けるけど、すごいイイ感じの女の体育教師がいるんだよ」
窓枠に腰掛けブラブラ脚を揺らしていた金髪の男子が嬉しそうに誘う。
「え、イイ感じって」
「いや、それがさぁ春風先生ってんだけど、いつもジャージ姿なんだけど、こう、何て言うのかな、ワイルドな美人って感じ?もうぼっきゅぼーっんでさ…ただ体育会系の先生でムチャクチャ厳しいんだよね……でもそこがまたいいっていうか」
何を妄想してるのか金髪頭の彼はニヤニヤ笑う。
「ははは、賀川マゾなんじゃねえのか?まあいいや、高梨も一緒に受けようぜ、運動下手でもOKだしさ、今日はグラウンドで基礎運動だしな、それとも医者に止められてるとかなんかか?」
山岸は世話役を買うだけあって、しっかり正樹をフォローする気のようだった。
「そんなことはないよ、ありがと、でも今日着替え持ってないし」
「心配すんなよ、俺の貸してやるよ、俺部活のジャージあるし」
「気をつけろよ高梨君、山のズボンはイカ臭いぞ、うはははは」
寺田は女子がいなくなった途端にシモネタモードに突入している。
「よくいうよ、寺田も同じもんだろ、あ、心配ないぜ、ちゃんと洗ってあっからな」
「あはは、山岸くん貸してくれるの?」
「ああ、勿論、それに長谷川じゃないけどさ、山でいいよ」
「そそ、山ってみんな呼んでるしな」
周りに集まっていた男子生徒たちも賛同する。
「そうだな、じゃあ俺がシューズを貸してやろう」
金髪の賀川が自分の机の横から、予備のスパイクを取り出す。
「じゃあ俺はなんだ……サポーター?」
どっと爆笑が響き正樹も笑い声をだす。
正樹はまわりに集まったクラスメイト達といつのまにか気軽に声を交わしていた。
薫子先生の言った通り楽しい学園生活になりそうだった。

波乱も多そうだけど…


誤字脱字指摘
11/28 mutsuk0i様 2/1 あき様
ありがとうございました。