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2004/01/25(Sun)

物理的に『日本』って周りを海に囲まれているから『島国』と表現されても、事実その通りだから納得するしかないんだろうけど、ここで俺が言いたいのはそういう意味じゃなく、「冷静に地図から日本という国をとらえて『島国』と判断するんじゃなく、日本国内にいてさえも『やっぱ島国なんだなぁ』と思う瞬間がある」ということ。

例えば、何気なくつかっている言葉がその最たる島国的一面を表していると思うわけっすよ。

こないだ会社で電話口に、「田中さんをお願いします」と俺が伝えた後、M上さん(29歳)&K山さん(27歳)の二人から揃って、「貴光さんの『田中さん』っていう発音ってどっか外国の人っぽい発音ですよね〜」ていわれてしまった。
「え?そうかな?俺、どんな風に発音してた?」
「たなかの『な』を強く発音してましたよ。」←K山さん発言
「いわれてみたらそうかも。あれ、広島弁ってそうじゃなかったっけ?」
「いいえ、広島弁はどこにも協調するところはなく、ただのっぺりとした発音ですよ。」
「もしかして、関西にいたから関西弁の発音が身に染みついたのかも?」
「それなら、U野さん(俺と同じく神戸市外国語大学卒業生)に関西弁で『田中さん』をどう発音するか聞いてみましょう!」←M上さん発言

(そこまでして確認せんでもいいんじゃない?)と思った俺。
で、結果から言うと、やはり俺の『田中さん』という発音はどうも関西弁式発音らしいことが判明。

他にも俺の発音で広島弁っぽくないのがあるっていうんで、結構これ以外の言葉でこの話題は長く尾をひいたんだけど、『あれ?俺、この瞬間だけ広島人じゃないわけ?」と思った瞬間だったわけっすよ。

まだ俺が神戸市外国語大学生だったころの時分、英語だけでなく多言語の勉強していたときに読んだ本の中にあった文章を思い出した。
昔、日本がまだ都道府県制になるまえの春か以前(例えば広島が安芸の国と名乗っていた時代)、自国意識を高めるためと諸国との違いをはっきりさせるために『自国の言葉:今でいう方言』が生まれたっていうことがその本の中にかいてあったんだけど、それが今の現代までも受け継がれているわけでしょ?

ただでさえ狭い日本。周りを海に囲まれた島国だというのに、さらにその中で国が分割されていた(いまでいう都道府県みたいなかんじ)わけでしょ?
他の地域の人と会話するだけで「あ、こいつ、よその国のヤツだ!」と思われていたわけでしょ?
たしかに、自国意識を高めるという意味ではこの『自国の言葉制定』はかなり貢献したと俺も思うけど、それが引いては、島国日本を象徴するようなことになってないかい?っていうのが俺の自説。

英語が話せない。
周りを海に囲まれているために、日本という国は諸外国との交流が少ない。
だから、日本は外交戦術が下手なんだ!
という公式を当たり前のようにいう政治家さんや評論家がいたけど、俺に言わせりゃそんなことを論ずる以前の問題として、日本人同士で交流を断ち切っていた昔からの習しが今の現代にまで尾をひっぱっているだけじゃないの?

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貴光



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