夜這い 
文字ゲリラ 2/10(金) 02:04:10 No.20060214120744
『夜這い祭の会場はここかい?』
といいつつ、いつもどおり窓から入って来たのはラビン髭の男である。手にはこの2週間で世界一有名になった漫画を持っている。
「お客様、ここに危険物の持ち込みは、、」
そう、世界で一番危険な漫画である。
『だって、夜這いというからには、刺激的なものを持ち込まなければならないんだろう?』
「は?』
『夜這い=浮気男=危険っていう公式、どこかになかったっけ?』
「私にはその論理についていけませんが?」
『じゃあ、爆弾の方が良い訳?』

ラビン髭の男がそういうや
  ド カ ー ン
という音がする。喫茶店に向けて火炎瓶が投げられているようだ。
『ほらね、じゃあ、皆が夜這いストームをかけやすいように、これは置いて行くから』
と言い残してラビン髭はさっと窓から出て行った。カウンターには例の漫画だけが残された。

--------------
んで、夜這い祭りやるんですか? やるならハーレム喫茶で宣伝したら人は集まるでしょうが

1.  とっと     2/10(金) 12:09:38 No.20060214120744-1
 文字ゲリラさん、いらっしゃいませ。
 文字ゲリラさんは夜這いを激しく誤解している……。
 夜這いって言うのは不倫と違って、その発生と発展にそれなりのちゃんとした理由があるんですよ。
 発端は戦国時代のムラにおける男性減少(兵役・戦死などの為)による男女比率のバランス崩壊から来ていると言うのが赤松氏の見解です。だから『夜這い=浮気男=危険』と言う図式は成り立たないんですよ(笑)。

>んで、夜這い祭りやるんですか?
 直ぐには無理ですね。
 猫を片づけて、宿題片づけてからでないと。
 いつかはやってみたいと思うんですけどね。
 ウチの十周年記念とかでやりましょうか(苦笑)。


2.  吾輩猫     2/11(土) 03:54:01 No.20060214120744-2
『さすが爆弾喫茶というだけはあるな、あの夜這い火炎瓶攻撃にもぜんぜん平気じゃないか』
といいつつ入って来たのは昨日に引き続いてラビン髭の男である。御情報と嘘の塊のような男だ。
「お客様、激しく誤解されているようですが、ここは爆弾喫茶ではありません」
と一応挨拶代わりに答えるマスターに続けて、女将が
「そうよ、ここは不倫喫茶よ、夜這いより遥かに罪深いところなんだから」
と宣わる。
『ちょっと待て、全ての行為が危険な爆弾につながるのがここの喫茶の目玉じゃないか、例えばあの浮気男だって一応未婚だから、彼が誰と浮気をしようが、夜這い程度の安全な行為の筈さ。でもこの喫茶じゃ違うだろう?』
ラビン髭のいい分には2点の間違いがある。第1に、この喫茶において爆弾はそこまで危険でない。爆弾より危険な人物がいくらでもいる。このラビン髭や女将からして吾輩にとっては爆弾より危険であり、この喫茶店の存在そのものが一般人にとって危険であり、そういう大きな危険を無視して小さな危険を強調するのは、某大統領の核兵器新規開発を棚上げにいて、某国の核技術の危険のみを強調するようなものである。
第2に、夜這いは決して安全ではない。確かに夜這い文化そのものは社会を守る為の知恵ではあるが、中には危険な女に遭遇しないとも限らない。男にとっては常にリスクを伴うのであり、だからこそ冒険だったのである。某浮気男が某爆弾女に夜這いをかけた結果は、ここの常連なら知っている筈だ。
ラビン髭は続けた。
『それはそうと、マスター大丈夫かい?』
「何でしょう? 暖かいぜんざいなら用意してございますが」
『君の連れ合いだよ、今朝ね、オーナーが夜這いは当然の行為だ、って声を大にして言っていたんだよ、だから、君がこうして仕事をしているうちに、、、』
「ご心配有難うございます。ですが、オーナーには夜這いの余裕は全然ございまぜん。なんでもやることが沢山たまっているそうで」
『ははは。夜逃げのリスクはあっても、夜這いの余裕は無いってか? それは甘いぜ。だって、翻訳の宿題をずーーっとほったらかしにしてるんだから、隙はいくらでもある筈だ』
確かに吾輩の日記の翻訳は半年以上手つかずになっておる。さてはオーナーは夜這いばかりしていたのか???


3.  オーナー@紳士(笑)     2/11(土) 11:26:13 No.20060214120744-3
 吾輩猫殿、ようこそ。
 はてさて、あなたの相棒は困った御方だ。今だ夜這いと言うものを誤解されておる。
 夜這いと言うものは双方の同意の基に成立するもので、現在のモラルから考えて決してよいものとは言えないが、犯罪と言うわけではない。ましてやムラと言う狭く限られた地域の中でのものなので、お互いに相手のこともよく知っているわけだから危険はないと思われるのだよ。
 ましてや冒険などと言うレベルではなかったとわたしは思うよ。
 さらに言うと、夜這いが成立し発展したのは恋愛婚と言うものが一般的になる前の話であり、だから結婚と恋愛は別物と考えられていたと言う説もある。
 どちらにしろ現在とは社会基盤が大きく異なった時代のお話なのだから、現在において正当な行為と思い込み、実践することがないよう、相棒に伝えておいてくれたまへ。ついでに相棒のご友人である黒コートの紳士へもお願いするよ。
 もちろんわたしは夜這いなど暇があってもすることはない。そのへんのポリシーは女将さんのところで述べているのでそちらを参考にしてくれたまへ。

 ただし、夜逃げの可能性は……否定できぬかもしれない。
 現在、モチベーションは底値状態を維持したままなのだよ。


4.  吾輩猫     2/11(土) 18:58:25 No.20060214120744-4
『あれ、某浮気男の夜這いは双方の合意に基づくものじゃ無かったのかね』
と、ラビン髭がいつものアナロジーを展開していると
「合意というより、腐れ縁だと思いますけどねえ」
とマスターが看破した。さすが、腐れ縁を速攻で良縁に結びつけた冷静男だ。そこに女将も相槌をうつ
「そうそう、末摘花みたいにね」
『あるいは爆弾女みたいに、、』
末摘花の例を挙げるまでもなく、合意は安全ととは限らない。浮気男の夜這い相手でも一番有名な爆弾女を見れば明らかだ。この事情はムラ社会でも変わらない。中国の聊斎志異という本があるが、そこにも鼠女の復讐話として載っている。鼠の話だから吾輩は覚えているのだか、このとき、鼠の転生した女程危険な存在はないものだと実感したものだ。
ラビン髭がつづける
『そうか、そうか、君の連れ合いは危険だから、オーナーも手を出さないんだな』
「あのですね、オーナーは極めて古風な方で、婚前交渉にすら否定的なんですよ、まして他人の妻に、、」
『妻? 僕が言っているのは、君の娘だよ。オーナー、夜な夜な来てはパソコンを教えたり、悪い現在情報を教えたりしてるんじゃないの?』
やはりだ。ラビン髭が「夜這い」と言ったら、普通の意味である筈がないのである。


5.  文字ゲリラ     2/11(土) 19:06:32 No.20060214120744-5
『そうそうそう、小さなムラ社会での合意と言えば、この喫茶店が爆弾で吹き飛ばされたりするのも、火炎瓶が投げられるのも、読者の合意の上での危険行為だろう?』


6.  とっと     2/13(月) 12:12:28 No.20060214120744-6
 文字ゲリラさん、いらっしゃいませ。
 あぁ、何となく言わんとしていることを理解しました。
 まあ、趣味は人それぞれですから。ある種のスリルを味わうと言うのも人の趣味であるのならうちではなにも言いませんよ。
 いわゆるレイプと夜這いを混同されている方が時々見えるんでね。
 危険と言うのは犯罪行為と言う意味での危険です。
 テロ行為は犯罪に当たるので、合意の上の危険行為には当てはまりませんからあしからず(笑)。


7.  文字ゲリラ     2/14(火) 02:55:24 No.20060214120744-7
>いわゆるレイプと夜這いを混同されている方が時々見えるんでね。

え、本当? それは確かに問題ですね。なるほど、それでこっちもとっとさんのリアクションが分かりましたよ。

夜這いをさらっと作品に(脇役的にに)入れたものに、有吉佐和子の「助左衛門四代」ってのがあります。名字を持った階級かそうでないかの差があるみたいですよ。


8.  とっと     2/14(火) 12:07:44 No.20060214120744-8
 文字ゲリラさん、いらっしゃいませ。
 以前ね、夜這い=寝込みを襲うみたいな話を読んだことがあるんですよ(苦笑)。
 それでね、自分のポリシーとも相まって過剰に反応するところがあるみたいです。

>有吉佐和子の「助左衛門四代」
 有吉佐和子って言うとNHKでやったドラマ「華岡青洲の妻」なんかの作者ですね。
 機会があったら読んでみます。
 今、買っただけでまだ読んでいない本が家に山積み。
 子供がいると落ち着いて読めないんですよね。


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